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2018.07.19

プロレスラーだからこそ

「あの試合は、髙山選手の性格によるものですか?」

筆者の質問に鈴木選手は首を横に振る。そして、一言。

「プロレスラーだからです」

自信に満ちた切り返しだった。

髙山選手がドン・フライ選手からテイクダウンを取り、そのまま優位なポジションをキープしつつ判定を待つことは簡単にできたはずだ。当時の髙山選手は120kgを超えていた。サイドポジションでも取っていたら、そこから抜け出ることは容易ではない。そして、映像を見てもそのチャンスはいくつかある。

しかし、そのような無機質な膠着を選ばないのがプロレスラーだ。

「対戦相手を押さえ込んで、ポイント取って時間切れ……というのは絶対にありません。そんな試合、お客さんが承知しません」

実際に、判定重視でとことんポイントだけを稼ぐスタイルのファイターがPRIDEには存在した。しかし、現代のMMAファンは誰も彼のことを覚えていないし、当時も彼のスタイルには批判があった。

髙山選手は、その真逆を行った。試合には負けたが、そのスタイルはMMAの歴史にはっきりと刻まれたのだ。

プロレスが表現する「矛盾」

ところで、プロレスには昔から「茶番」という評価が付きまとっている。

力道山の時代から、プロレスを冷ややかな目で見る者は存在した。それだけならいいが、他人に対して「プロレスなんてくだらない茶番だ」と言い回る。

しかし現実問題、プロレスは今もエンターテイメントとして立派に成立している。本当にこれが「くだらない茶番」だとしたら、プロレスはとっくの昔に消滅しているはずだ。なぜ、2018年の今でも我々はプロレスを観ることができるのか?

「それは、僕らが命を懸けているからです」

鈴木選手はそう言うと、

「僕は、何でも矛盾がないようにきっちりルールを整備することが必ずしも正しいとは思いません。プロレスは矛盾だらけです。でも、町を歩いていても世の中矛盾だらけというのがわかるでしょう?  警官が悪さをしたり、赤信号を平気で渡ったりする奴がいたり。もちろん、今までの人生の中で矛盾がまったくないように生きてきた人もいるでしょうけど、そういう人生はつまらないと思います」

どんな些細なことにも制度が行き届き、それが寸分の狂いもなく遵守されるということはまずあり得ない。もしあるとしたら、それは恐るべき独裁国家の社会だ。

プロレスは違う。リング上には「矛盾」があり、同時に「自由」がある。その要素が結果的に「茶番」と呼ばれてしまう。

だが、これだけは断言できる。レスラーたちの自由な発想の下で様々に構築されるのが、プロレスというエンターテイメントなのだ。

「僕らは、『命懸けの茶番』を2日に1回やっています」

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