■絶妙なサイズ感で扱いやすく、パワーユニットの選択肢も豊富
ボディサイズは全長4375×全幅1790×全高1480mm、ホイールベース2840mm。コンパクトカーでも欧州基準の大きさであるものの、VWゴルフの1800mmわりナローな1790mmの全幅、最小回転半径5.1m(2WD G Z 16インチタイヤ装着車)によって、日本の路上での扱いやすさは文句なしのはずである。
搭載されるパワーユニットは基本的に先代となるオーリスに準じ、1.2Lガソリンターボ、118ps、18.9kg-m+新しい10速スポーツシーケンシャルシフトマチック付きCVT-i、および、プリウスと同じ1.8Lエンジン+2モーターのHV、システム最高出力122ps+電気式無段変速機の2タイプとなる。JC08モード燃費はそれぞれFF車で最高19.6km/L、34.2km/Lとなる。また、8月には半クラッチやギア合わせを気にせずストレスなくマニュアル運転を楽しめる6速の「i-MT」仕様も加わることになっている。
さて、ここで試乗したのは、オーリス時代に販売比率50:50を分け合った一方の、HVの最上級&スポーツグレードとなるG-Zである。G、Xグレードとの主な違いはタイヤサイズで、G-Zは18インチ、G/Xは16インチとなるほか、ショックアブソーバーの減衰力を切り替えられ、ドライブモードセレクトにコンフォート、スポーツS、スポーツS+が加わり5段階になるAVSがオプションで選べ(G/Xは3段階。足回りが可変するのはコンフォートとスポーツS+)、実は先進感だけでなく実用性も高い(理由は後述)オプティトロンメーター、スポーツシートなどがおごられる。
運転席に着座すれば、新スポーツシートが嫌な拘束感なくしっかりと腰、背中、肩をホールドしてくれる。走りだしてまず感心したのが乗り心地。18インチという大径タイヤを履いていても、乗り心地は硬めでも上質。プリウス譲りのHVシステムはモーターのアドオンによるトルキーで滑らかな加速力を披露してくれる。ただし、プリウスとは車重がほぼ同一ながら、エコモードだと加速力はかなり穏やか。ノーマルモードが基準と考えたい。
ちなみにエコ、ノーマル、スポーツが選べるドライブモードセレクトのスイッチはシフターの奥にあり、クラウンと違いブラインド操作は容易。メーターリングのイルミネーションはエコ、ノーマルでは青。スポーツにセットすると赤に変わる。モード切り替えのインフォメーションは切り替え時に一瞬出るものの、すぐに消えてしまい、その後、表示がないのが惜しまれる。