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ブラック化しやすい職場の見極め方とその対処法

2018.06.20

■会社をブラック化しないためには明確な目標設定と頑張りに応じた報酬が大事

 では、今いる職場をブラック化しないために取り組むべき具体的な対策とは?

「従業員エンゲージメントを高めていくことに、企業がもっと真剣に取り組むべきだと思います。つまり、社員が自発的に貢献しようとする意欲を高めること。

 具体的には、1.まず会社が経営理念と経営計画をしっかり作る 2.これを従業員ひとりひとりの目標に落とし込む 3.この目標設定と経営理念・経営計画との関係について上司が部下に明確に説明し、それについて部下も深く納得している。

 この3ステップが大前提ですね。そして、この目標を達成すればそれに応じた報酬がきちんと支払われる仕組みになっていなければなりません。

 こうやって説明するとシンプルに見えますが、実際にはかなりの労力を要します。しかし、ここで手を抜かないことがブラック化防止のためにもっとも重要なことです。

 先ほど挙げたような自由度の高い社風とは正反対ですが、きちんと基準を示して“意欲を高める仕組み作り”をすることが従業員のエンゲージメント向上につながるのです。これは、昭和のワンマン経営とは違います。「この指とまれ!」と従業員に命令するのではなく、従業員に「あの指にとまりたい!」と自発的に思わせる、ということなのです。」

■会社の仕組み作りに関われそうにない一従業員の場合は、どうすれば良いのだろうか。

「まずは、どうすれば自分の給与が上がるのかを真剣に考えてみましょう。既存の仕組みの中で、いかに自分の価値を高めて会社に貢献していくのか。最大限努力して会社に貢献しても、それに対する回答を持っていない会社だったら転職をするという道もあります。

 私自身が人事評価制度の構築に携わった会社の中でも、会社に対する諦めムードがまん延していると感じることもありました。

 もし頑張っても給与が上がらないなら、次は市場価値を上げる方に切り替えましょう。今は売り手市場なので、意外といい会社は沢山ありますよ。

 しかし、ここで注意すべきなのは、この超売り手市場は一過性のものだということ。瞬間的には人材不足で会社員に有利な状態になっていますが、こうしている間にも企業はあの手この手で人材不足を解消するための対策を講じています。たとえば、AIによる一部業務の自動化などですね。ですから、付加価値のある人材でないと年収が下がる時代はわりとすぐにやってくると思います。

 現在推し進められている働き方改革では、会社員の働きやすさにスポットが当てられがちです。無理せず気楽に働けるいい時代がやってくるんじゃないか、と。しかし、実は働き方改革で立場が強くなるのは企業。これからは、付加価値のある人材にだけ寄り添っていけばいい、という流れになるはずです。

 ですから、この一瞬の超売り手市場のうちに自分自身のキャリアについて真剣に考えて、今の会社で報われないなら転職をするなりして、市場価値を高めておくことが大切。

 弊社は現在従業員が200名いますが、社長である私自身を含めて全員の給料を時給換算(手当・インセンティブ・賞与を除く基本給で計算)で開示しています。今後は、正社員も常に報酬を時給換算で考え、自分の市場価値というものに真剣に向き合っていくべきだと考えています」

【取材協力】

高橋恭介(たかはしきょうすけ)…株式会社あしたのチーム代表取締役。1974年、千葉県松戸市生まれ、千葉県立船橋高校出身。県立船橋高校、東洋大学経営学部卒業後、興銀リース株式会社に入社。リース営業と財務を経験する。2002年、創業間もないベンチャー企業であったプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として人事業務に携わり、当時数十名だった同社を500人規模にまで成長させ、ブライダルジュエリー業界シェア1位に飛躍させた。
同社での経験を生かし、2008年、株式会社あしたのチームを設立、代表取締役に就任。現在、国内47全都道府県に営業拠点、台湾・シンガポール・上海に現地法人を設立するまでに事業を拡大。1200社を超える中小・ベンチャー企業に対して人事評価制度の構築・クラウド型運用支援サービスを提供している。給与コンサルタントとして数々のセミナーの講師も務める。著書『人事評価産業を創る起業家 覚悟の人生(幻冬舎)』(6月28日発売)。

文/吉野潤子

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