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2018.06.15

日本代表を「整える」 今こそ長谷部誠の主将力が問われる!

■連載/元川悦子「ロシア戦記」

 2018年ロシアワールドカップ本番前最後のテストマッチだった12日のパラグアイ戦(インスブルック)を4-2で勝利し、前向きなムードの中、13日にベースキャンプ地・カザン入りした日本代表。カザンはロシア南西部に位置するタタルスタン共和国の首府であり、人口110万人が住む大都市だ。選手たちの拠点である強豪クラブ、ルビン・カザンの施設は練習場と宿泊施設が一体化。高級ホテルに滞在してグランドに通うこれまでのベースキャンプとは一線を画している。

「大きなミーティングルームも、お風呂の前にリラックスルームもある。みんなでテレビを見られるところが3カ所くらいあるので、時間の共有が多くなるのかな」とムードメーカーの槙野智章(浦和)も前向きに話していて、この環境を最大限有効活用して、日本は臨戦態勢に入ることになる。 西野朗監督は5月21日の国内合宿スタート時から「多様な戦い方を持たなければ強豪相手に対応できない」と言い続けてきて、ガーナ、スイス、パラグアイの3試合のメンバーを全て入れ替え。フォーメーションもガーナ戦では4-3-4、後2戦では4-2-3-1にトライするなど、チームに幅を持たせながらここまで来た。だが、コロンビア戦まで数日というこの段階まで来た以上、チームを固めて完成度を高めるしかない。

 そうなると、最大の注目点は誰がスタメンでピッチに立つか。パラグアイ戦での活躍でトップ下は香川真司(ドルトムント)が優勢で、彼と相性のいい乾貴士(エイバル)が攻撃のキーマンに担うのではないかという見方が強まっているものの、指揮官が信頼を寄せる本田圭佑(パチューカ)と宇佐美貴史(デュッセルドルフ)の2人を外すとも考えにくい。最後の最後まで攻め軸が誰になるかは不確定要素も多そうだ。

 チーム状態が大きく揺れ動いている時だからこそ、百戦錬磨のキャプテン・長谷部誠(フランクフルト)の統率力が強く求められるところ。パラグアイ戦では山口蛍(C大阪)に自信を取り戻させるために、西野監督はあえて27歳のダイナモにキャプテンマークを託したが、大一番では再び34歳のベテランボランチにその大役を託すに違いない。「監督もワールドカップは初めてですし、経験のない選手もいる。本番の感覚というのは僕ら経験のある選手が伝えていければいい。チームとしてさらに化学反応を生み出したい」と本人もカザン入り直前にリーダーらしい物言いを見せていた。

 ジーコジャパン時代の2006年2月のアメリカ戦(サンフランシスコ)で初キャップを飾ってから110試合。長谷部の代表経験値はご存じの通り、卓越したものがある。2008年からは遠藤保仁(G大阪)と鉄板ボランチコンビを形成。8年前の2010年南アフリカワールドカップ直前には突如として中澤佑二(横浜)からキャプテンマークを託され、周囲からは賛否両論あったが、上と下の世代をうまく束ねミラクル16強の立役者となったのだ。
 彼の人間性を示す当時の印象的なエピソードがある。南アでパラグアイ戦(プレトリア)で惜しくもPK負けした後、ミックスゾーンでは凄まじい数の報道陣が彼を待っていた。本人が現れるや否や人垣ができ、前方の記者が後ろから押される状態になった。それを見て「みなさん、僕は大きな声で話しますから押さないでください」と気配りをして全体の空気を落ち着かせたのだ。つねにバランス感覚の取れている男はその後のアルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチという3人の代表監督に絶対的な信頼を寄せられてきた。今の西野監督も「キャプテンを変えるつもりはない」と発言している。

 

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