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2018.06.11

日本代表復活のカギを握るW杯初参戦組、原口・大島・柴崎への期待

■連載/元川悦子「ロシア戦記」

 慣れ親しんだ4-2-3-1システムに戻して戦った8日のスイス戦(ルガーノ)。GK川島永嗣(メス)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、ボランチ・長谷部誠(フランクフルト)、トップ下・本田圭佑(パチューカ)、1トップ・大迫勇也(ケルン)という日本のセンターラインは、2014年ブラジルワールドカップ初戦・コートジボワール戦(レシフェ)と全く同じだった。まるでザックジャパンに戻ったかのような陣容で、2018年ロシアワールドカップ出場国の強豪国に挑んだが、残念ながら全員のパフォーマンスが揃って芳しいものではなかった。

 まずチーム最年長の35歳の川島は、前半36分に目測を誤って大ピンチを招き、後半29分にもシャキリ(ストーク)に投げたボールを拾われ無人のゴールにシュートを打たれるミスを犯した。幸いにも失点こそ免れたが、今季メスで好調だった守護神には考えられないお粗末なプレーだった。

 最終ラインを統率する吉田も、前半40分に酒井高徳(HSV)がエンボロ(シャルケ)に突破されたカバーに行ってぺナルティエリア内でPKを献上。手痛い1失点目のきっかけを作った。吉田は昨年11月のブラジル戦(リール)でもCKの場面でェルナンジーニョ(マンC)をつかんでVAR判定でPKを取られている。絶対的守備の要には不用意なミスという悪癖を直してもらうしかない。

 本職のボランチに戻った長谷部にしてもボール奪取後のパス出しに難があったし、トップ下に戻った本田も運動量と推進力の不足で攻撃の迫力を出せなかった。本田らのツケを払わされた格好の大迫は最前線で孤立。ハイプレスでの体力消耗に加え、35分にスイスDFシェア(デポルティボ)のバックチャージが追い打ちをかけ、40分足らずで交代を強いられた。ザックジャパン回帰の陣容では4年前の惨敗の悪夢を繰り返す可能性が高い。厳しい現実を改めて突き付けられる後味の悪い0-2の敗戦だった。

 コロンビア戦まで残された時間は10日足らず。西野朗監督は本番前最後のテストマッチとなる12日のパラグアイ戦(インスブルック)をここまでの控え組中心のメンバーで戦うという。「時間がない中で戦い方もメンバーも固定しなければチーム完成度を高められるわけがない」という批判も根強いが、こうなったらザックジャパン未経験組に奮起してもらうしかない。この一戦でピッチに立つと見られる柴崎岳(ヘタフェ)、原口元気(デュッセルドルフ)らに流れをガラリと変えるパフォーマンスを求めたい。

 中でも期待が大きいのは、ボランチでタクトを振るうと見られる柴崎だ。西野監督からはトップ下要員としても位置付けられているが、本人は「そのポジションは自分より適任がいる」とあくまでボランチで勝負したいと考えている様子だ。彼であれば長谷部よりは間違いなく攻めの起点になれるし、効果的な球出しで可能だ。しかもリスタートという武器もある。3月のウクライナ戦(リエージュ)で槙野智章(浦和)のゴールをお膳立てする精度の高いFKを蹴り込み、スイス戦でも何度か見せ場を作った。

「どういった軌道のボール、左利きの選手が蹴るとかいうのはある程度、決まり事がある。ただ、与えられた回数の中で1本でも質の高いボールを蹴れば決まると思う。1本1本に集中して蹴れたらいい」と背番号7をつける男は自信をのぞかせた。8年前の南アフリカワールドカップでも同じ背番号の先輩・遠藤保仁(G大阪)がデンマーク戦(ルステンブルク)で値千金の直接FK弾を決めているが、それを柴崎が再現してくれれば最高のシナリオ。セットプレーからの得点が著しく少ない日本にしてみれば、彼の右足がロシアでの命運を左右する部分は少なくない。

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