
リーボックという名前を聞いて、すぐに思い出すのが『インスタポンプフューリー』。シューレースを取っ払って、その代わりにエアーを入れるポンプを搭載。空気を膨らませることでフィット感を調整するという画期的なシューズは、おじさん(筆者のことです)が若かりし頃、おしゃれをしたい若者(当時の筆者のことです)に爆発的な人気があった。今では復刻版も登場しているし、そのテクノロジーを継承したシューズもリリースされている。
そのためリーボックといえば、「おおっ!と感じさせてくれるテクノロジーのシューズ」というイメージがやはり強い。今回インプレションした『フロートライド』もまた、おじさんになった自分をもワクワクさせてくれる機能を秘めたシューズなのだ。
注目したいのがそのミッドソールに配置されたリーボックが独自開発した素材「フロートライドフォーム」。一般的にソールに使用される素材EVAの約半分の軽さをもちながら、クッション性と反発性を両立したもの。
グニュっと指で押し込めるくらい柔らかい「フロートライドフォーム」
実はこの素材、「『CTS-100スターライナー』というカプセル型有人宇宙船に乗る宇宙飛行士のためにフットウェアを作ってもらいたい」という依頼を受けた時に生まれたものだとか。
「超軽量で履き心地が良く、荷物にならない。宇宙旅行という独特なコンディションに耐えるものを作ることを目的として、プロジェクトがスタートしました。試行錯誤の連続でしたが、フロートライドフォームが開発されて300人のランナーにテストを行なってみたところ、初心者からエリートランナーまで、テストした全員が身体が浮いているように感じ、集中しやすかったという感想を述べています」
と語るリーボック・マーケティング担当の山根さん。
実際に履いて歩いてみると確かにフワフワしたクッションの強さを感じる。着地した瞬間、グニュっとソールが沈み、その少し後にグンッと足を押し返してくる。そのタイミングというか、リズムに合わせられるとすごく心地がいい! 走ってみたときも同様。「沈む→押し返す」のリズムに走りのテンポが合ってくると、ボールが弾んでいくみたいに加速していく感じが体感できる。この反発を生かすにはちょっとコツがいるような感じかもしれないが、履き込んでいけば次第に慣れていくだろう。
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