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東京下町の魅力再発見!おとなのデートコース「小石川」

2018.06.16

 一方、千川通りを越えて裏に入った先は、中小の印刷・製本会社が軒を並べる印刷工場地帯。小石川は近くに学校や研究施設が多いことから、昔から印刷・製本の会社が集中していたのだが、2008年、その印刷工場の一つを外食企業のバルビバーニが買収し、1、2階にケーキ工場を、屋上に『青いナポリ』(MAP 4)というオープン・テラスのピッツェリアを作った。ピッツェリアも悪くないが、それよりさらに使えるのが、1階の『パティスリー・パラディ』と、カフェ『アリンコ』だ。カフェは、夜8時から『ブルーバー』というバーになり、こちらは午前3時まで営業している。

 ちなみに、前の通りは2010年から「オリーブ通り」と命名され、通りに面した家にオリーブの木が提供されるなど、若い店主がユニークな取り組みを行なっている。

 オリーブ通りの端から千川通りに出て約300m南下すると、「こんにゃくえんま前」(MAP 5)の交差点に出る。「こんにゃくえんま」とは、交差点の脇にある閻魔大王の像を祀った源覚寺の別名。昔、目を患った老婆が熱心にお参りすると目が見えるようになり、老婆はお礼の気持ちで、好物のこんにゃくを断って閻魔様に供え続けたという言い伝えから、この名がつけられた。

 寺院の奥には歯痛が治るという「塩地蔵」もあるが、地蔵様にお参りして歯痛が治るくらいなら歯医者はいらない。

 この交差点を左折し、白山通りを越えてまっすぐ行くと、菊坂下という交差点に出る。そこからちょっと行った先の込み入った路地の奥にあるのが「樋口一葉の菊坂旧居跡」(MAP 6)だ。一葉は、小説家としてデビューする前の18歳から21歳までの3年間、菊坂下で洗い張りや針仕事などの仕事をしながら、母親と妹の3人で生活していたそうだ。その一葉が洗い物で使った井戸が残っていて(今も水が汲めるそうだ)、その井戸の前が旧居跡。一葉の家はとっくになくなっているが、周囲には古い木造家屋が残っていて、明治の雰囲気を今に伝えている。

 近くには、一葉が苦しい家計をやりくりするために通った1860年創業の質店「旧伊勢屋質店」(MAP 7)も残っている。質店は1982年に廃業してしまったが、土蔵や建物は今も大切に保持されており、毎年、一葉の命日の11月23日には内部が一般公開されている。

 この界隈で食事をするなら、谷中の焼鳥店『和味』が菊坂下に出した一軒家民家の支店『和味春日店』(MAP 8)がいい。隣りの明治25年創業の『石井いり豆店』もなかなか味のある店構えで、通り全体が独特の風情を醸し出している。

 最後に寄るべき場所は、東大赤門につづく急坂を登った上にある、築115年の木造建築旅館『鳳明館』(MAP 9)だ。建物は国の有形文化財に指定されていて凄い風格だが、宿泊料金は1泊1人9000円前後と意外と安い。樋口一葉の時代を振り返るなら、ここに一泊してみてはいかがだろう。

『青いナポリ』

『青いナポリ』
元印刷工場の建物屋上にある非日常的空間のピッツェリア。テラスにはテーブルが並べられ、布で覆ったあずまやも2棟ある。1Fはケーキ店とカフェとバー。港区にあったら話題になりそうな店だ。
◆電話:03・5805・1605(ピッツェリア) ◆住所:文京区小石川3-32-1
◆11:00〜22:00 L.O. 無休

「樋口一葉の菊坂旧居跡」

「樋口一葉の菊坂旧居跡」
明治時代、小石川周辺には樋口一葉をはじめ、正岡子規、石川啄木、坪内逍遥、宮沢賢治など、数多くの文豪が住んでいた。一葉の住居跡は、わかりにくい場所で、はっきりした表示もない。それだけに見つけた時の感動はひとしお。
◆住所:文京区本郷4-32

取材・文/ホイチョイ・プロダクションズ

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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