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2018.06.04

〝英雄的な行為〟を成し遂げた人は実はヒーローになりたくなかった!?

 4月22日に米テネシー州ナッシュビル郊外の飲食店で起きた銃乱射事件では、不幸にも4人が死亡し2人が負傷したのだが、隙をついて銃撃犯を攻撃して銃を奪い店から追い出すという“英雄”が誕生している。

■“英雄的行為”は英雄的な考え方からくるものではなかった!?

 狂った残忍な銃撃犯を退治した“ヒーロー”はジェイムズ・ショー・ジュニア氏(29歳)。記者会見で同氏が語ったところによれば、決して人助けをしたいとか、正義感に駆られて行為に及んだわけではないと話している。

「私のこの行為は完全に私の身勝手さから来ています。自分だけが助かりたい一心で犯人を攻撃しました。ですから私のことをターミネーターやスーパーマンのような人間だとは考えてほしくないのです」といたって謙虚に(!?)CNNのインタビューで話している。

 しかし本当にそうなのだろうか。“英雄”と持ち上げられることを恐れて本心を隠してないだろうか。オンラインメディア「Inverse」の記事ではジョー・ジュニア氏は本当のことを正直に話していると主張している。そこには心理学的な裏づけもあるということだ。

Inverse」より

 2014年に発表された研究では、イェール大学のデイビット・ランド氏らの研究チームがカーネギー英雄基金からメダルを授与された正真正銘の“英雄”たちをインタビューしてその英雄的行為について研究している。

 研究の結果、英雄行為はよく考えた末の行動ではなく本能的で衝動的なものであることが浮き彫りになったのだ。つまり危機に瀕した人を救おうと考えたり、正義に反すると義憤を感じて行なったわけではなく、何も考えずに身体が動いた結果の“英雄的行為”であったのだ。したがってショー・ジュニア氏の発言は正直にその時の気持ちを説明していると見てもよさそうだ。

 そしてこうした利他的な“英雄的行為”に及びやすい人の特徴もまた示唆されている。例えば腎臓を親族以外の患者に提供した人々は、脳の扁桃体(Amygdala)が著しく大きいことが指摘されている。扁桃体は情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つことが示されており、利他心にも関係しているのではないと考えられるのだ。ジョー・ジュニア氏も大きな扁桃体を持っているのかもしれない。

“英雄的行為”は必ずしも英雄的な考え方からきているものではないことが示されているのだが、とはいっても結果的に多くの人の命を救ったジョー・ジュニア氏のような勇敢な行動は賞賛されてしかるべきだろう。

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