■意外と斬新なインテリア
通勤形電車なので、座席はロングシート。坐り心地のよいバケットタイプである。さらに、背もたれの一部分は色調を変えることで、着席区分をより明確にしている。
フリースペース(車椅子兼ベビーカー)は、各車両の乗務員室寄りに設置。その部分はロングシートの袖仕切りが小さい。
2段式吊り手のベルト通しは、「静岡レインボートレインズ」の7色が並ぶ。
吊り手の乗降用ドア付近は、首都圏でおなじみの三角形、それ以外は身長に関係なくつかみやすいよう、2段式を採用した(国内の鉄道車両では初採用)。ちなみに、このタイプは、関東鉄道のキハ5010形にも採用された。
旅客情報案内装置は、32インチハーフタイプのLCDを千鳥配置。次駅案内や広告のほか、一部の駅では、近隣の東海道本線駅の案内図を表示する。
室内灯はLED。照明半減回路を備えることで、日中の晴天時は一部を消灯する。
「それならば、駅の到着前から発車後までを除き、全部消灯すれば、節電効果が高いのに」
と、指摘する人もいるだろう。
静岡鉄道は全列車ワンマン運転である。一部消灯にすることで、運転士の負担を軽減させる役割があるようだ。