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2018.05.24

スキル不足が深刻化する日本のIT業務委託市場の現状と課題

日本がスキル不足の危機に陥っていることは、すでに周知の事実だ。外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンが毎年発表している「ヘイズ・グローバル・スキル・インデックス」によると、2016年版では日本の人材ミスマッチに関して9.8という評価を受けた。2017年版ではその値が9.9に上昇している。

また、同年7月にはフィナンシャルタイムズ紙の記事で、労働力不足がさらに厳しさを増して求人倍率が過去43年間で最高値の1.51%に達したことが伝えられた。今年の2月までに、この値は1.59に上昇している。

周知の事実であるとはいえ、スキル不足はこれからも重大な懸念であり続ける。経済は安定した成長を見せているが、その状態を続けるためには成果を出す必要があり、その一方で財務省の調査によれば企業の70%が労働力不足に陥っているとされ、こうした点が難題となってくるのだ。この問題に対処すべく政府が勧めている1つの方法は、日本にいる多数のパートタイム労働者および契約スタッフに頼るというもの。ただし、この解決方法には特有の難しさが伴う。

日本では契約労働に対するイメージの問題があり、派遣契約による低賃金の人材として事務、接客、コールセンターといった業務に従事し、権利もほとんど与えられず、さらには条件以下の扱いを受けることも多い存在とみなされることがある。しかし、こうしたステレオタイプの先を見通す目があれば、レベルの高い業界の高度なスキルを持つスタッフが、キャリアパスとして自ら契約労働を選び、正社員にはできない部分のギャップを埋める仕事をするという傾向が高まっていることがわかる。このことは特にIT業務委託で明白だ。

今後訪れる人工知能(AI)およびロボティクスの技術革命を政府が積極的に奨励し、それによってもたらされ得る変化を金融機関が喜んで受け入れようとしている状況のもと、これらの分野の発展によって日本のIT部門は今、世界で大きな注目を浴びている。この領域のそうした注目度の高さから、機械学習や、ビッグデータ(これについてはさらなる革新を促すべく政府がプロバイダーを認定している)、そして日本にとって驚くべきレベルの注力技術であるブロックチェーンといった急成長部門で、職務を担当できる候補者が必要とされているのだ。

IT業務委託市場で求められる主な職種はプロジェクト変更管理の分野であり、なかでもビジネスアナリストとプロジェクトリエンジニアリングのスペシャリストが必要とされる。また、関連する技術が比較的新しいことから、開発、ネットワーキングインフラ、ネットワークエンジニアリングに関わる職種とともに、テクノロジー監査およびガバナンスを担当する候補者も必要とされるのだ。さらに最近では金融サービス部門でM&A活動が急増し、業界でIT採用レベルが高まっているため、これらの分野で経験を有する候補者の需要がある。

日本のIT業界は世界的な注目を浴びているため、多くの国際企業が日本への進出を計画しており、ヘイズはそれら企業のための人材確保を手掛けている。それらの企業がIT業務委託部門全体にわたって候補者に求めている重要なスキルは、英語に堪能であること。

EF英語能力指数2017によれば、日本人の英語レベルは調査対象80カ国中37位であり、低下の傾向が見られる。これは国全体で重要なスキルが不足していることを意味し、語彙スキルの必要性がますます明確になっているテクノロジー部門に悪影響を及ぼす状況であることから、適切な候補者を見つけることがさらに難しいものとなるのだ。

さらに英語は十分に堪能であっても、海外経験の不足や、年功序列という日本の企業文化への固執によって、ざっくばらんな働き方が標準となっている多国籍企業では苦戦を強いられる候補者も多い。つまり求められているのは、高いスキルのみならず、柔軟性と文化的な順応性とを併せ持つ候補者だ。

このように広範囲にわたるIT業務委託の職務で人材を求めている企業は、業務の持続に苦心しており、正社員の採用だけでは必要なスキルの確保が不十分であることに気づきはじめている。

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