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2018.05.23

副業先進国アメリカにみる〝ダブルワーク〟の理想と現実

■趣味と実益を同時に叶える副業

 副業どころか複数の収入源を持たなければ家計をやりくりできないオクラホマ州の教師たちのシビアな実態が明らかになっている一方、報酬がそれほど良くなくとも副業として就業希望者が絶えない職種があるという。それはジムやフィットネスクラブなどのインストラクターだ。

 豪チャールズ・スタート大学のジェニファー・サペ氏とクイーンズランド工科大学のグレンダ・マコナチー氏の合同研究チームは、1993年から豪クイーンズランドのジムやフィットネスクラブで働くインストラクターを調査している。

 ジムやフィットネスクラプなどのインストラクター職は、総じて賃金をはじめ待遇や労働条件があまり良くない職種であると見なされているのだが、それでもなぜか就業希望者が多いという。希望者の大半はパートタイム勤務を希望する副業としての就業希望者だ。

JSTOR Daily」より

 研究チームが2008年と2009年に再びアンケート調査をしたところ、お金を稼ぐことを目的にフィットネス産業に従事している者はたった5%しかいないことが浮き彫りになった。それどころか、フィットネス産業従事者の58%は年に1000ドル(約11万円)以上の“自腹”を切って、ウエアやシューズ、スポーツ傷害保険などの費用を自己負担していることも判明した。つまりインストラクターであり続けることのコストを認めているのである。

 なぜ副業としてのインストラクター職に人気が集まるのか? もちろんジムで身体を動かすことが単純に好きであり、人に教えることも好きだということがまず第一にくるだろう。研究チームがさらにインストラクターたちから話を聞くとあるひとつのモデルが浮かび上がってきた。それは最初は会員としてジムに通っていた、いわば“卒業生”であるということだ。つまり自分の“成功体験”を人々に伝えて賞賛を受け、フットネスの世界の中での地位向上に繋げたいという思いもまた、インストラクターを副業に持つ理由になっているのだ。ある意味ではもはや仕事という概念から逸脱する副業であるとも言える。

 こうしたジムのインストラクターのような社会的な承認欲求を満たす副業は、ほかにも各種の講師やモデルやエキストラ、ダンサーなど探せばいろいろと見つかりそうだ。お金のために余計に働く必要のない恵まれた人々はこうした副業で趣味と実益を同時に叶えてみてもよいのかもしれない。

文/仲田しんじ

フリーライター。海外ニュースからゲーム情報、アダルトネタまで守備範囲は広い。つい放置しがちなツイッターは @nakata66shinji

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