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副業先進国アメリカにみる〝ダブルワーク〟の理想と現実

2018.05.23

■副業を余儀なくされるアメリカの教師たち

 日本社会から見ると意外過ぎるのだが、アメリカのWワーカー像で筆頭に挙げられるのが教師である。紋切り型のイメージとしては、男性の小中学校教員が夜はバーでバーテンとして働いているという姿が“ムーンライター”の典型例のひとつであるという。

 そしてアメリカで多くの教師が副業を余儀なくされているシビアな実態を先日「CNN」が特集している。なんと合計で6つの仕事を掛け持ちする教師がいるのだ。

 アメリカ・オクラホマ州の数学教師、ジョナサン・モイ氏(40歳)の朝はスクールバスの運転からはじまる。住宅街を回って子どもたちを拾い、学校に送り届けてからは自ら教鞭を執り、学校が終われば再び運転手となって子どもたちを送り届ける。取材したこの日はその後、リトルリーグの2試合で主審を務めたという。

CNN」より

 モリー氏はこのほかにも、サッカーとレスリングのコーチ、Uberのようなライドシェアサービスの運転手も副業として行なっており、合計で6つの仕事を掛け持ちしていることになる。教師としての収入を含めてこれだけの仕事をして、税金などを除いた手取り年収は400万円(3600ドル)ほどであるということだ。

 さらにショッキングなのがオクラホマ州マスタングのマスタング・ハイ・スクールで教鞭を執るアリソン・クバトさん(29歳)だ。彼女は家族を支えるために教職の仕事以外にもイベントコーディーネーターやフードデリバリーなどに従事しているのだが、実は自身の教員としての給与(年収約370万円)よりも高い報酬の“副業”を持っていた。なんと代理母出産である。

CNN」より

 教師の仕事を愛していたクバトさんだが、夫の仕事も思わしくなく一人娘のいる家族を支えていく苦渋の決断が代理母出産であった。そして先日には2度目の代理母を開始している。教師を続けるための代理母出産であったが、もはやこれ以上の心身への負担は無理と判断し、今学期で学校を辞職しその後はフルタイムのイベントプランナーとして働くつもりであるということだ。

 このほかにもCNNの特集では生活費のために庭の草刈りやウェイトレスやなどの仕事をしながら悪戦苦闘するオクラホマ州の教師が紹介されている。家族の食料確保のために、ホームレスなど生活困窮者のための食料支援制度である「フードバンク」を利用している教師もいるのだ。先日は前出のクバトさんが発起人となって教師の賃上げと待遇改善を求める大規模な抗議デモが行なわれている。またケンタッキー州でも同様の教師たちによる抗議デモが繰り広げられた。アメリカでは副業にまつわる実にシビアな現実があるのだ。

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