
同じ目的地に行くのに新幹線と飛行機、どちらがお得で便利なのか? いろいろ議論されていても「100%こっち」という結論は出てこない。出発地と目的地、出発時間と到着時間、現地での過ごし方。空港や新幹線駅まで行くのにどのくらい時間がかかるかなど、条件がやたら複雑になるからだ。
ただし、そこにある種の条件が絡むと話は変わり、宿泊絡みはかなり飛行機有利となる。とくにJALやANAのサイトから予約できる航空券+宿泊のツアーは侮れない。調べれば調べるほど奥が深く、うまくキャンペーンに絡めば激安オプションも組み込むことができる。
●乗っている時間と、実際の所要時間の差
たとえば日本の大動脈、ビジネス路線の東京~大阪を例に考えてみよう。
(所要時間)
新幹線(約2時間30分)に対し、飛行機(約1時間)と圧倒的な差がある。
(実質の所要時間)
新幹線の駅まで、日本の交通網ならさほど苦労せずJRなどを乗り継ぎ行くことができる。東京駅に着けば、そのままホームを移動するだけ。発車前に乗ればそれでOK.
一方の飛行機は搭乗手続き、手荷物預け、セキュリチェックなどがあるので、出発時間の30~60分前には空港に着いている必要がある。また、空港はだいたい郊外にあるため、街の中心から30分ほどかかる。
結果的に、両者の自宅~目的地までの実質所要時間や手間を考慮すると新幹線有利かもしれない。
●いつ買うかで大きく変わる優劣
急に決まった出張など、今日明日の移動をしなければならないケースで気になるのが運賃。新幹線は基本的に年間を通して極端な変動はなく、お盆や年末年始も跳ね上がることはない。東京~新大阪なら、片道1万4500円。エクスプレス予約なら1000円前後の割引が期待できる。
飛行機は間際になるほど割引は少なくなるが、東京~大阪のような幹線は当日でもお得な運賃が設定されていることが多い。ビジネスきっぷ(カード会員が同一路線を2回搭乗するのが条件)なら片道1万6240円。間際の運賃なら新幹線に分がある。
ところが1週間先、1か月先の予約になると、飛行機は特便や特割など大幅な割引が用意されている。これなら片道1万2000円前後。さらにもっと先なら1万円を割ることも珍しくない。日程が決まっているなら、かなりお得だ。