
多くの事柄に手を出したいタイプである。文章を書き、イラストを描き、デザインもする。最近ではそれに飽き足らず、放送作家業まで手を広げてしまった。
自分の悪いところは楽天的過ぎるところで、放送作家業も「なんとかできるだろ」と始めた。テレビを見ていて「自分ならもっと面白い企画を作れるのに!」と思った経験がある人もいるだろう。そのノリで依頼を受けてしまったのである。
しかし、やってみたところ超大変。メインキャストである声優2人に挑んでもらう企画を考えるのに四苦八苦。ゲスト、予算、尺を考慮しつつ、クリティカルな企画を生み出す大変さったらない。企画が浮かんだとしても「それ、あれのまんまじゃん」と過去のバラエティ番組との類似を自己ツッコミ。早々に自分の限界を知る。
企画に困る日々の中、知人の高橋晋平さんが『一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク)』という本を上梓したことをFacebookで知る。高橋さんの本職はおもちゃクリエーター。過去には日本国内で累計260万個以上販売した大ヒットおもちゃ『∞(むげん)プチプチ』を生み出した。
高橋さんの企画術を知りたい! と即購入。
本著では、ヒット商品の影には、死屍累々のボツ企画があったと書かれていた。逆説的に言えば、大量のボツ企画を生み出せるアイデア力があったからこそ、ヒット商品も誕生するってこと。ゆえに、ページの多くが大量の企画を生み出す仕組みに割かれる。
高橋さんは、試行錯誤の末に“企画を生み出す仕組み”を手に入れた。「僕はこの先『一生企画に困ることはない』と公言しています」とも書く。企画を求める今の僕にとっては、喉から手が出るほどに欲しい魔法のメソッド。
「その仕組みを実際に教えて欲しい!」と、出版を記念して行われたワークショップに参加してきた。
開催場所は、紀尾井町にあるコワーキングスペース『YAHOO! LODGE』。初めて訪れたが、すこぶる豪華な場所で驚く。
閑話休題。