
農業に興味がある。見知らぬ人とも仲良くやっていく自信がある。自分の城を持ちたい……。
こんな条件に自分が当てはまるなら、クラインガルテンに申し込んでみてはいかがだろう?
■泊りがけで楽しむ市民農園
クラインガルテンとは、ドイツなどヨーロッパ諸国で古くからある農地の賃借制度のこと。趣味や学習の場として利用されてきた。日本では1990年の市民農園整備促進法などを機に市民農園が増え始め、日帰り型または滞在型として発展してきた。
中でも滞在型市民農園は別荘を持つ感覚で思う存分農作業が楽しめるため、徐々に人気が高まり、こちらをクラインガルテンと呼ぶことが一般的になった。
農林水産省が発表している2017年3月現在の全国市民農園リスト「滞在型市民農園(クラインガルテン)抜粋版(全国)」によると、その数は全国に65か所。
*開設主体より了承を得たものの数。
北は北海道から南は沖縄まで、全国に分布しているものの、施設数の上位は長野県(19)、兵庫(9)、長野(5)の順。いずれも市区町村外在住者も使用できるので、休みの日にマイカーで来て、泊りがけで農作業を楽しむという利用パターンが多い。
と書いても今ひとつイメージがわかないと思うので、東京近郊で屈指の人気を誇る茨城県の笠間クラインガルテンを例にしてご紹介しよう。