■本州直通運用が復活
113系の投入完了に伴い、6000系は本州直通運用から外れていたが、2016年3月26日のダイヤ改正で復活した。
四国の宇多津から15時19分発の各駅停車岡山行きに乗ってみると、座席は1列につき最低1人坐っている状況で、立客はいない。113系の4両編成に対し、6000系は3両編成だが、本四備讃線内(茶屋町―宇多津間)は、これで充分のようだ。
乗客の多くは、瀬戸大橋からの車窓を眺めている様子だ。開業から30年たち、通勤・通学といった生活路線に成長しても、この橋から眺める瀬戸内海と点在する島は、永遠に “「癒し」という名の楽園”なのだろう。
本州の児島に着くと、大半の乗客は先に発車する快速〈マリンライナー42号〉岡山行きに乗り換え。時間に余裕がない限り、6000系本四直通列車(岡山―観音寺間)は、始発から終点まで楽しめそうもない。
本州の駅に停まる6000系を見ていると、気のせいか“本来の運用”に戻ったことで、イキイキしているように映った。
取材・文/岸田法眼