
GW中に長距離ドライブを予定している人も多いだろう。ドライブ前の日常点検は欠かせないが、日常点検の項目にも含まれている、タイヤの空気圧については、急なパンクやバーストを起こさないためにもよく確認しておきたい。昨年GW中のJAFのロードサービス出動件数はタイヤのパンク、バーストについては第2位だった。タイヤのパンクやバーストの予兆やタイヤの異変に気付く技を紹介する。
■タイヤのパンク・バーストは出動件数2位
JAFの2017年4月~9月ロードサービス出動件数結果によると、「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」の出動件数は、一般道路では18万9,899件の第2位、高速道路では1万5,678件で第1位となった。
また、2017年のゴールデンウィーク中の結果も順位は同じで、一般道路で9,143件の第2位、高速道路では905件で第1位となった。
やはり、タイヤのパンクやバーストは他人ごとではないと考えたほうがよさそうだ。
■タイヤの空気圧不足でよくあるパンク・バーストパターン
実際、点検を怠り、タイヤの空気圧が不足していることに気づかずパンクやバーストに至るケースも少なくないという。タイヤ空気圧関連製品を開発するバスク株式会社の代表 小笠原孝嗣氏は、次のパターンを挙げる。
「空気圧が低下するとタイヤが潰れる量が多くなるため、小さな段差でもホイールのリムまで当たってしまい、間に挟まれたタイヤが損傷をしてパンクするケースがよくあります。
また、極端に空気圧が低下した状態で長時間走行すると、過度の屈伸による変形と熱によりトレッド面が剥がれる損傷(セパレーション)を起こし、最悪バーストに至るケースも意外に多いです」
■タイヤ空気圧が足りないことはどう判断する?
空気圧が足りないことは、どんなきっかけで気づくものなのか。小笠原氏は、タイヤの空気圧減少の予兆について次のように話す。
「空気圧が減っても、タイヤの扁平率の低いほど見た目では判断がむずかしくなります。実際に走行すれば、空気圧の反力が少ないためにタイヤの変形量が多くなり、走行抵抗が増えるので、加速が悪く感じることもあります。また、ハンドルが重い、カーブを曲がるのにハンドルを多く切り込まないといけない、制動距離(※1)が伸びる、乗り心地の悪化、などにより、いつもと違うと気がつく方もいるかもしれません。ただしハンドル操作に従って動かない操舵輪(そうだりん)ではないリヤタイヤの場合は、ほとんど気がつかない可能性が高いです」
※1制動距離…ブレーキが効き始めてから停止するまでに走行した距離のこと。