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2018.04.03

年間10万人を超す「介護離職」を防ぐカギ

 働き方改革において、いかに仕事と家庭生活を両立可能な社会とするか? が主要な課題のひとつとなっている。具体的には、男性も含めた育児参加や女性のキャリア形成などが語られてきたが、近年、この“仕事と家庭生活の両立”が語られる際に存在感が増しているのが介護支援だ。介護は、子育てや女性のキャリア形成など他の課題とは、その特徴が大きく異なる。介護問題は、“誰もが”“突然”その対象になるかもしれず、同時に“出口が見えない”ものだ。

 さらに、新しく誕生した子どもが未来に向かってすくすく成長していく“出産・育児”と違って、身内の“老い”“病気”はどちらかというとポジティブには語りにくいテーマ。「普段はあまり積極的に考えたくない」「周囲に打ち明けにくい」という心理的な負担もある。そのため、いざ介護の当事者となった時、突然のことで十分な知識や準備がなく、パニックに陥ったり仕事との両立を困難と感じて退職してしまう人も多いという。

 このような介護離職を防止するために会社をあげて先進的な取り組みを行っているのが、リクルートグループにおいて、クライアントの集客ソリューションや生活者向けのプロモーションなどを行うリクルートコミュニケーションズだ。ダイバーシティ&インクルージョン推進部長高木愛子氏にお話を伺った。

■家族の介護や看護を理由に転職・離職する人は1年で10万人を超す

 在宅勤務、介護相談窓口の設置、介護ハンドブック発行、マネージャー向け介護研修など総務省の平成24年「就業構造基本調査」によると、雇用者で介護をしている人は239万9千人、年齢別では男女ともに最も多いのが「55~59歳」で22%。

 家族の介護や看護を理由とした転職・離職者数は1年間で10万1100人 (2011年10月~2012年9月) で、その前年 (2010年10月~2011年9月) の8万4200人を大きく上回った。

 仕事と介護の両立への社会的な要請が高まるなかリクルートコミュニケーションズでは、従業員が介護の当事者になる際に備えて、不安を軽減し長く働けるよう仕事と介護の両立支援を目的とした施策を導入した。高木氏によると、その背景には“価値の源泉は人”という同社の人材 に対する考え方があるという。

「当社は、リクルートグループにおいて、事業領域を横断してマーケティングや業務設計などを行う機能会社。自社でモノやサービスを売るのではなく、様々な専門領域のプロフェッショナルが活躍し価値を創出しており、人材が何よりの財産なのです。ですので、「従業員満足」を経営の中心に据え、その一環として働き方改革を推進しています。ダイバーシティ推進にも力を入れており、多様な人材が制約に囚われず働ける職場環境づくりに注力しています。2016年には、「男性育休の取得を必須化することを決定し、メディアに取り上げていただいたことがありますが、それ以外にも、女性活躍の推進など複数の施策を拡大するなかで介護についても拡充しようということになりました。」

 具体的な同社の取り組みとしては、 “介護休暇制度”“介護休職”、“短時間勤務やリモートワーク、在宅制度など柔軟な働き方の担保”、“介護相談窓口の設置”、“介護ガイドブックの発行”、“マネージャー向け介護研修”などがある。

 “介護休暇・休職制度”は、介護休暇年間10日・介護休職最大365日と、育児・介護休業法(介護休暇年間5日・介護休業93日)よりも充実させている。

「当社の従業員の年代ボリュームゾーンは30代なので、傾向としては、介護問題にあまりリアリティを感じていない人が多いようです。しかしながら、きちんとニーズを把握しようと従業員アンケートを行い“今後5年以内に介護をする可能性がありますか?”と質問したところ、約3割の従業員が“可能性あり”を選びました。大きな割合ではなくても、介護をこれからの不安材料として挙げる方が多いならば組織として備えておこう、と判断しました。」

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