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2018.03.24

5G、CPE、LTE-M、NB-IoT、RCS、押さえておきたい次の通信トレンド

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

 スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は2月26日から3月1日まで、スペイン・バルセロナで、行われたモバイル関連の世界会議と製品の展示会「Mobile World Congress 2018(MWC 2018)」を総括して議論します。

■「5G」が目前に迫ったMWC

房野氏 今回の「MWC」ついての感想をお聞かせください。

房野氏

石野氏 「5G」って感じでしたね。本当に5Gが始まるんだってことが、ようやく今年、体感できました。商用化製品と題した基地局があり、チップがあり、実際に端末もあり、端末に含めていいか、ちょっと微妙なところもある「CPE(カスタマ構内設備)」という謎の筒もあり、ようやく形が見えてきた。今までは実験ベースで、「これ、本当にどこまで行くんですか」という感じだったのが、今回はリアルなところに落とし込まれてきていた。2019年、2020年は5Gの高速通信サービスが始まって、よくいわれている低遅延とか、多端末接続とか、信頼性の高い接続というものは、もうちょっと後というのがわかってきた。そういった期待感がありつつ、来年はもう商用化されているんだなという感慨もあった。サービスイン前の最後のMWCという感じがしました。

CPE(カスタマ構内設備)

石野氏

石川氏 「5G前夜祭」という感じ。まだ始まっていないからこそ、盛り上がれることがいっぱいあるような気もした。いざ始まってみたら、そうじゃないよね、ということもあるような気がする。まだ現実のものになっていない中での盛り上がりがあったかな。ポイントは、5Gって今まで、2018年に"なんちゃって5G"がアメリカで始まり、2019年に韓国、2020年に日本という流れで、この3か国だけだよねといっていたのが、どうやら中国が2019年にやるらしいという話がパラパラ出始めてきていること。それでまた盛り上がっているのかなと。ファーウェイの"筒"は固定回線の代用なので、本来であればアメリカ市場にマッチするけど、アメリカ市場には出せない。じゃあ、あの筒はどこ向けなんだということが、発表会で見たときは気になっていたんだけど、ファーウェイの人に聞いてみたら、どうやら中国に出すという話で、なるほどなと。だから中国で5Gが盛り上がるんだろうなと。4Gでは、中国は微妙に規格が違っていたけど、5Gは同じになって盛り上がりを見せるところがあるだろうし、世界標準になっていくのかと思うと、今回のMWCは本当に前夜祭だったというか、楽しい夢が見られたなと思いました。

石川氏

石野氏 中国は4GでTD-LTE方式を導入し、次の5Gは世界的にほぼみんなTD方式なので、むしろ中国は、ついに自分たちの時代が来たという感じの積極ぶり。でもあれ、スタンドアローン(5Gネットワークだけで動くこと。シングルモード)って話がありますよね。

法林氏 今回のMWCは5Gが一番のトピックで、CPEが1つあるんだろうけど、それがシングルモードということも含めてですが、なんだろう......中国は家庭向けの光ファイバーが普及してないのね、ということがよくわかったというか。固定通信回線のベースネットワークはある程度できているけれど、ラストワンマイルが厳しい。日本のように、ブロードバンド回線が99%以上は利用可能です、みたいな状況じゃない。アメリカは日本と住宅事情が違って、家同士がすごく離れているので、この区画に住宅地を作ったけれど光回線は来ません、みたいなことがザラにある。もともとケーブルテレビもあるし。ということもあって、中国は都市部のネットワークはすごいけど、そうじゃないところは、CPEなどを使って光回線の代替をしないとダメなんだなと。データ用端末を先に出すのは、シンプルで作りやすいからだと思う。一応、あの筒は4Gと5G対応。でも、3Gは対応しないので、TD-SCDMA(中国が採用した3Gの規格)とかはない。4Gと5G、つまりLTEと5Gなので、そういう使い道(データ通信専用)なんだなと。

 あと、コンシューマが使う上では、5Gのサービスが各国で始まって、気がついたら新モデルは5Gにも対応していました、という感じになりそう。常に5Gということではなくて、今のLTEを補完する形に近い状況で、数年間はLTEと5Gが混在する。5Gですごく変わるのかといったら、自分が持っている端末に関しては、そんなに変わらないかもしれないけれど、例えばパソコンとかカーナビとか、家庭用機器を含めて考えると、5GプラスIoTみたいな話は増えると思う。そこへの道筋が見えた感があります。

法林氏

石野氏 スマホが5Gにちゃんと対応したのは、主にQualcommの力で、あれは大きいと思います。リファレンスデザインまで作ってきて、アンテナまで含めたソリューションを提供するというのは、インテルには難しい技術だなと。だからそこ、MWC前に一斉に、サムスン、Apple、ファーウェイ以外のメーカーが名乗りを上げて賛同を示すということになったんだと思います。

クアルコムの5Gスマホのリファレンスモデル

石川氏 QualcommはBroadcom(アメリカにある無線やブロードバンド通信向けの半導体などを製造する会社)による買収で大変なことになるかもしれないけど。QualcommがBroadcomに買収されちゃうと、今までQualcommが準備してきたことが止まったりする可能性がある。

房野氏 そんな大変なことになりますか。

石野氏 そうです。株主が変わっちゃうわけですからね。

石川氏 止まったり遅れたりということになるので、あんなにMWCでみんな5Gだと騒いでいたけれど、もしかしたら来年、夢物語で終わってしまう可能性もありえる。

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