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2018.04.26

電動化に向かって着実に進むメルセデス・ベンツを象徴する『S450』

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 外観からはわからないけれども、重要な改変がいくつも加えられたメルセデス・ベンツ『S450』に乗った。重要な改変とは「V型から直列配置に戻された新型6気筒エンジン」「48Vまで高められた電気システム」「ISGの搭載」「電動スーパーチャージャーの搭載」などである。

■機械として優れているか ★★★★★(★5つが最高点)

 V6エンジンの前は直列6気筒だったわけだから、先祖返りしてしまった感じを受ける。しかし、かつて直列がV6に変わらざるを得なかった時と現在とでは時代が大きく変わり、エンジンに求められる要件も意味も違ってきた。

 直列に戻したのには、いくつか理由がある。ひとつは左右のスペース確保。ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどにより過給を行うことを前提としているために、そのためのスペースを左右に設ける必要がある。また、排出ガス処理に用いる触媒は高温で作動させた方が効率が良くなるために、なるべくエンジンに近く接して設置する必要がある。シリンダーが並ぶ列がV型は2本必要になるが、直列なら1本で済む。

 電気システムの48V化は、他メーカーも取り組んでいる最近の一大トレンドのひとつで、ISGの搭載や電動スーパーチャージャーの搭載などと密接に関係している。ISGとは「Integrated Starter Generator」の略称で、エンジンとトランスミッションの間に配置された電気モーターのことだ。

 これまで別体式でベルトでエンジン本体からの回転が伝えられていたオルタネーターやスターターなどの機能も、このモーターは兼ねている。モーターの新設と合わせて、メルセデス・ベンツ『S450』の電気システム全体が48V化されたことによって、さまざまな進化が図られるというのがISGのポイントだ。

 モーターだからアクセルペダルを戻して減速する時に、回生ブレーキとして発電に利用しバッテリーに充電することができる。電動スーパーチャージャーとは、排気によるターボチャージャーが効果を出しづらい低回転域で過給を行うもので、従来のスーパーチャージャーがエンジン回転からベルトやギアを用いて駆動されていたのに対し、電動スーパーチャージャーは文字通り電気によって駆動されたスーパーチャージャーが混合気を過給する。

 電動スーパーチャージャーは他メーカーもすでに採用しており、筆者は昨夏、スペインで乗ったボルボ『XC60 D5』で体験したことがある。電動スーパーチャージャーが装備されていない同モデルの『D4』版よりもディーゼルエンジンの低回転域での回転レスポンスに優れていることが印象的だった。『S450』も、加速の滑らかさが違っていた。特に、高速道路の上り勾配を走り続け、自分の前のスペースが空いた時に加速を付け加える時などに本領を発揮する。

 以前のV型6気筒エンジンでも、もともと十分なパワーを持ち、優れたトランスミッションとシャシー、サスペンションなどを有していた『S450』なので、最上級レベルの走りっぷりを示していた。だから、今回の改変によって劇的に進化したわけではない。言われなければ感じない場合だってあるだろう。

 しかし、状況によっては明らかな進化を感じることができる。高速道路の上り勾配での再加速の滑らかさと、アイドリングストップ時のエンジン再始動の静けさと振動の少なさは特筆モノだった。高価な超高級車であるけれども、運転支援デバイスやコネクティビティなどにおいても最先端レベルの装備がなされており、その価値は十分にある。

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