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ソフトバンクがLINEモバイルを子会社化!MVNOの買収劇は通信業界「サブブランド戦争」開始ののろし

2018.04.12

■ファミレス方式化するキャリア

法林氏 サブブランドの話をすると食い合うんじゃないかという話が出るけど、例えるなら、すかいらーくとガストでしかない。それにバーミヤンが加わったとか、そういう世界。

石川氏 すかいらーくグループで、作っている工場は一緒ですから。

法林氏 同じことなんですよ。その状態に持っていくかどうかなんですよ。あえてそうしないで、違う会社として成り立たせるか、同じ会社にいろんなブランドがたくさん立っているみたいな感じにするのかの違いだけ。僕はファミレス方式になっていくんだろうなと思っている。

房野氏 ダメだったら、Y!mobileに統合することもありえますか?

法林氏 最悪の場合はそうしますよ。

石野氏 Y!mobileショップで売るというのは、ちょっと微妙なところで、同じショップであれだけ料金が違って、端末が同じだと、うーんってなる。逆にソフトバンクショップで売るという可能性があるかも。

法林氏 どちらもあると思いますけど、ソフトバンクのブランドとしてのパワーと、Y!mobileのブランドとしてのパワーを比べると、今はソフトバンクのパワーが若干、落ちている気がする。露出、話題性はY!mobileの方が大きいので。

房野氏 LINEモバイルは3軍ということですか?

法林氏 どれが1軍なのか分からないですけど、いずれは同じグループになっていくであろうという解釈ですよね。逆に僕が問いたいのは、LINEモバイルの嘉戸さんに対して。それでいいと思っているの? と問いたい。

石川氏 嘉戸さんは、そんなに影響力がないじゃないですか。

法林氏 それは分からない。

石川氏 嘉戸さんのFacebookに「この先、いつまで社長でいるか分からない」と書いてあったので、もしかしたら寺尾さん(ソフトバンク Y!mobile事業推進本部 執行役員本部長 寺尾洋幸氏)あたりが社長になるかもしれない。

ソフトバンク Y!mobile事業推進本部 執行役員本部長 寺尾洋幸氏

石野氏 そうですね。だってソフトバンクは51%も持っているんだから「じゃあ寺尾で」といったらそうなっちゃう。

法林氏 何度か嘉戸さんにインタビューしてきて、いろんなプランやカウントフリーの話は面白かったけれど、他社もやり始めた。安くて質の良いもの、ユーザーが満足するものを提供していきたいという感じの話で始まったLINEモバイルなんだけど、ソフトバンクに行っちゃったらソフトバンクのクオリティコントロールに入っちゃうでしょと。それが悪いという意味ではなくて、嘉戸さんのコントロールではなくなるわけですよ。と思うと、僕は正直なところがっかりした。やっぱりそうならないんだというところが。

石野氏 LINEモバイルが始まる前に、LINEの舛田さん(LINE 取締役 CSMO 舛田 淳氏)に、LINEは事業の見切りが早いですけど、さすがにMVNOはそんなことないですよね、という質問をしたんですよ。そしたら「MVNOだし、そこはちゃんと腰を据えてやっていきます」と言っていたのに、結局2年かい、みたいな。

石川氏 そうだよ。この会議でも、ああいうOTT(Over The Top。インターネットを通じてメッセージや音声、映像サービスなどを提供する、通信事業者以外の企業のこと)というか、インターネットサービスの会社は、モノを売るのが苦手だよね、みたいな話をしたじゃないですか。

法林氏 Googleがモノの売り方を知らないというのと同じ。

石川氏 それがまさに起きている感じがする。やっぱりLINEの中で契約してSIMを変えるのはハードルが高い気がします。

石野氏 そもそもね、(LINEモバイルを始めた理由が)スマホを使っていない人をスマホユーザーにするという話でしたけど、スマホを使っていない人はLINEを使えないという矛盾があるので。

石川氏 そこに気づけよって。

法林氏 実働世代の人たちがLINEを使ってコミュニケーションをしていて、自分の両親に「LINEを使いなさいよ」といってフィーチャーフォンからスマホに移行させるということで、確かに一定の数は取れたと思うけど、その数が大したことなかったよね、ということですよ。

石川氏 ケータイからスマホに乗り換えたい人で、スマホを手に取れる場所が限られている場合は、Y!mobileのようなショップで売るのが一番いいんだろうなと。しかもY!mobileショップは全国規模である。都心部にいると家電量販店でもいいんだけど、地方の都市まで網羅していくならY!mobileショップの方がいいと思うので、たぶん将来的にはY!mobileと一緒になる気がしています。「Yahoo!を使っていますか、LINEを使っていますか、どっちを使いたいですか」もしくは「Yahoo!とLINE、どっちを多く使っていますか」と聞いて好きな方を契約させればいい。

法林氏 今回の買収に関しては、ソフトバンクの戦略が完全にそういうものなんだなと思った。イー・モバイル、ウィルコムを買ったときに「ウチにはYahoo!があるから、Yahoo!と連携する携帯電話サービスをやります」と言ったものの、最初の説明会では誰も彼もまともな回答ができなかった。それから考えれば、今回は多少なりともできるのかなと。もう1つ連携するものとしてLINEをくっ付けるということなんでしょうけど。まあ、ちょっと残念な感じがしますね。

石野氏 Y!mobileに続いてLINEモバイルという、インターネットで有名なサービスの名前を冠した通信事業者をサブで持つというソフトバンクのやり方は、いい戦略だと思うんですよ。そうすると、さらにその次は何かな、ということを考えたくなりますね。

......続く!

次回は、H.I.S.モバイルについて話合います。ご期待ください。

法林岳之法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

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