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2018.03.07

今年のベルリン国際映画祭で作品公開を成し遂げた注目の夫婦3組

■連載/Londonトレンド通信

 観る方は何の気なしに楽しむ映画だが、撮りたいものを撮ろうというインディペンデント映画制作者にとって、撮りあげて、公開にまで結びつけるのは簡単ではない。ましてや公開の場が世界三大映画祭の1つともなれば大きな達成だ。

 この2月に開催された第68回ベルリン国際映画祭で、それを夫婦で成し遂げた3組をご紹介したい。

 まずはフォーラム部門選出ドキュメンタリー『港町』の柏木規与子プロデューサーと想田和弘監督。

 映画の新たなる地平を切り開く作品を選るフォーラム部門に、想田監督作はこれまでにも選出されてきた。観察映画第1弾『選挙』、第2弾『精神』がそれだ。

 そもそも観察映画とは何か?今回の登壇で想田監督は10か条を披露した。

「1リサーチ無し。2対象者とのミーティング無し。3台本無し。4自分自身でカメラを回す。5できるだけ多く撮る。6小さいところを深く追う。7あらかじめのテーマ無し。8ナレーション、テロップ、音楽無し。9長回しを使う。10自費で作る」。

 ただでさえ楽ではない映画制作に自ら厳しい縛りを課し、質の高いドキュメンタリーを撮り続けているのだ。

 その観察映画の手法が存分にいかされたのが、第7弾となる今回の選出作『港町』。岡山県南東部の小さな港町である牛窓の、魚をとる人から、売る人、買う人、食す猫まで、その営みを愛おしむように収めた珠玉のドキュメンタリーになっている。

© 2018 Laboratory X, Inc.

 厳しい観察映画制作を様々な面で支えているのが柏木プロデューサーだ。牛窓が題材とされたのも、柏木プロデューサーの母の出身地だったのがきっかけという。映画中にもインタビュアーとして声や姿が入る。地元の人々に「奥さん」と呼ばれ、カメラを持った夫婦として対されている親しみもこの映画のベースになっている。

 全編を白黒にし、最後をカラーにしたのも柏木プロデューサーの案だった。白黒画面が次第に色づいていく美しさは息を飲むばかり。白黒からカラーに変わることで、懐かしいような牛窓の暮らしが営まれているのは今現在であることを思い起こさせもする。

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