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若者の間に完璧主義者が増加している意外な理由とは?

2018.03.29

 仕事でも遊びでもパーフェクトに物事が運べたならば嬉しさもひとしおだが、はじめから完璧を目指すかどうかは人それぞれだろう。しかしここ最近、何かにつけてパーフェクトであろうとする“完璧主義者”が増えているというのだが——。

■若者の間に完璧主義者が増えている!?

 ピッチャーに課された任務はチームの勝利に貢献することだが、運良く順調なピッチングが続けば完封試合やノーヒットノーラン、あるいは完全試合が意識されてくるかもしれない。こうした可能性が浮上してきた際、完全試合を目指したピッチングに切り替えるのかどうかについてはまた別の問題になるのだが、最近の若者なら完全試合の達成に照準を合わせる可能性が高いという。なぜながら若い世代に“完璧主義者”が増えているからである。

 イギリスのバース大学とヨーク・セント・ジョン大学の合同研究チームが先ごろ、心理学系学術ジャーナル「Psychological Bulletin」で発表した研究では、アメリカ、カナダ、イギリスの大学生合計4万1641人のビッグデータから、若者たちの“完璧主義者”の度合いを探っている。分析の結果、2016年の時点で若者の間で“完璧主義者”が顕著に増加していることが判明したのだ。


IFL Science」より

 完璧主義者には3つのタイプがありそれぞれ、自分で自分を厳しく律する自己指向型(self-oriented)、自分が完璧であることを周囲から求めらていると感じる社会規定型(socially prescribed)、完璧であることを他者に厳しく要求する他者指向型(other-oriented)である。

 研究チームが分析した結果、1989年の大学生に比べて2016年の大学生は、自己指向型が10%、他者指向型が16%それぞれ増加し、社会規定型にいたっては33%も増えていることが明らかになった。つまり今の若者は、周囲からの要求水準の高い“視線”をより強く意識していて、完璧であろうと尽力している者が多いということになる。

 これほどまでに若い世代で完璧主義者が増えている原因としては、SNSの普及が考えられるということだ。今の若者はSNSの活動において他者と自分を比較する機会が前の世代よりも格段に増えたため、なるべく物事をパーフェクトに運ぼうとしたり、“ボロを出さない”ように気をつけたりといった行動の必要性を感じているという。つまりそれだけ周囲からのプレッシャーに敏感になっているということでもある。

 しかしながら完璧であろうとする態度と、それができる能力とはあくまでも別物である。例えば1976年の高校生は約半数が大学に進学して学位を取得することを思い描いていたが、2008年の高校生はなんと80%が大学を卒業することを見込んでいるという。そうはいっても学位取得者の割合はそれほど変わらない。つまり期待と現実のギャップが広がっているのだ。

 研究チームはこの期待と現実のギャップの大きさがメンタルに及ぼす悪影響を指摘している。今の若者は四半世紀前と比べてメンタルへのリスクが各段に高まっているのだ。今の社会が抱えるこうした問題に幅広い理解が求められているだろう。

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