
この連載、“ビジネスのヒントは「ボツネタ」にあり!”では、過去にボツになったアイデアを紐解いて、売れる商品を分析してきましたが、今回は2018年2月24日に出版された書籍『一生仕事で困らない 企画のメモ技』(あさ出版)の内容から、企画がボツになりがちな人でも、新しい企画をどんどんつくれる方法をご紹介していきたいと思います。
■企画の材料は、まだ気づいていない「自分の欲求」
「会社から新企画の提出を求められたが、いい案が浮かばない」
「新しいビジネスを始めたいと思っているが、何をやっていいかわからない」
いろいろなビジネスマンと話していると、こんな声を聞かない日はありません。
「新しいことをやりたいんだけど、何をやりたいかは特に思いつかない」という人は、世の中にたくさんいるでしょう。その状況は変でもなんでもなく、ごくフツーに起こりえることです。以前は僕自身もまさにそうでした。
僕は、「あれをやりたい、これをやりたい」というように、次々にやりたいことを思いつくような人間ではありませんでした。商品を企画する仕事をしていながら、自分自身は欲しいものがたくさんあるタイプでもなく、新しいことが起こらなくても、大人しく暮らしていれば満足な人間でした。
実はたくさんある「自分の欲求」というものに、気が付いていなかったのです。
このような人は、実際に多くいるのではないでしょうか。そして、流行のキーワードが入っていたり、他社の成功事例を踏襲していたりはするけれど、自分の欲求が全く入っていない、つまり自分自身は欲していない企画を提案してしまったりしていないでしょうか。
自分でも欲しくない企画が成功するはずはありませんし、提案してもボツになるのは目に見えています。