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2018.02.23

「女性の役員・管理職を増やそう」議論の問題点

■連載/あるあるビジネス処方箋 「女性の役員・管理職を増やそう」議論の問題点

 女性の管理職・役員を増やそうー。働き方改革の一環として、議論されている。政府は「女性活躍」を成長戦略の柱の一つに掲げ、2020年までに管理職など「指導的地位」に占める女性の割合を30%に引き上げることを目指している。だが、総務省の「労働力調査」では、2016年の女性管理職比率は13%。欧米先進国の女性管理職比率は3~4割が多い。

 今回は、人事コンサルタントであり、明治大学大学院グローバル・ビジネス研究科客員教授である林明文さんに、特に大企業において女性の管理職・役員を増やす議論について話を伺った。林さんには、2017年12月掲載の記事「バブル世代の「リストラバブル」はもう止まらない」でもインタビューを試みた。

 林さんはデロイト トーマツコンサルティングで人事コンサルタントとなり、その後、大手再就職支援会社の社長に就任。2002年からは、人事コンサルティング会社・トランストラクチャの代表取締役を務める。著書に『経営力を鍛える人事のデータ分析30』(中央経済社)などがある。

 30年以上の実績がある人事コンサルタントには、女性の管理職・役員を増やそうとする議論はどのように映っているのだろうか。

Q 議論をどのようにご覧になりますか?

 日本の企業社会において、全従業員に占める女性の管理職や役員の比率は欧米先進国のそれと比べると、たしかに低いのです。

 今後、労働力不足が深刻化しますから、多くの女性に何らかの形で就労をしていただくことは好ましいことです。そして、可能ならば、管理職や役員として経営の意思決定に参加していただくことも大切です。

 社会として進んでいく方向性は正しく、必然の流れと言えます。しかし、そのプロセスに問題がある、と私は考えているのです。特に政府が「2020年までに管理職や役員の比率を〇%にする」といわば数値目標を掲げ、それを企業に求めているならば好ましくないことです。

 私はここ数年、中堅・大企業の人事部から「女性の管理職を増やしたいのですが…」と相談を受けることが増えてきました。内容を聞くと、比率などの数字の導き方に無理がある場合が少なくないのです。

 たとえば、今後2年ほどで、女性の管理職比率を3%から10~15%、あるいは10%を30%に上げようとする会社がありました。私がその数字を導いた根拠を聞くと、人事部からは明確な回答がありません。はじめに「10~15%」「30%」という目標数字を立てて、現在の管理職比率を強引に上げようとしているのです。聞く限りでは、社長や役員から指示を受けているようでした。

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