人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2018.03.30

なぜ人間は無意識にラクをしようとするのか?

 バイタリティ溢れる有能なビジネスパーソンのその後のキャリアを台無しにしかねない厄介なものが「燃え尽き症候群」だ。ストレスを溜め込まないよう、日ごろからリラックスできる時間を確保することなど心身のケアの重要性が指摘されているが、時には少し広い視野で物事を見てみるのもちょっとした息抜きになりそうだ。それというのも、もともと人間はそれほど勤勉にはできておらず、それどころかけっこう“ダメな存在”かもしれないのだ。

■人間の身体はなるべくラクをしようとする!?

 健康への関心が高まる中、日常的にランニングやジムで運動を行なっている人も多いだろう。適度な運動は心身のリフレッシュのために実に有効な手段で、「燃え尽き症候群」の予防にも効果があると言われている。日常的に運動をする人の中には、もっぱら摂取したカロリーを燃焼するための目的、いわゆるダイエット目的で行なっている人も多いと思われるが、先頃“ダイエット派”にはちょっと見過ごせないかもしれない研究が発表されている。なんと人間の身体は運動をすればするほど、カロリーを消費しにくくなるというのだ。

 カナダ・ブリティッシュコロンビア州にあるサイモンフレーザー大学の研究チームは人間の歩き方に関する研究を行い先頃、そのレポートを科学誌「Current Biology」に発表した。研究によれば、歩行中に我々の神経システムは最もエネルギー消費量の少ない歩幅とスピードを探し出し、無意識のうちにそれに倣って歩いていることが判明したという。我々の身体はもともと“省エネ”最優先でできていたのである。すなわち我々の身体は、なるべく楽をしようとする“怠け者”であったのだ。

なぜ人間は無意識にラクをしようとするのか?その身体のメカニズムが明らかに!
Today」より。

「我々の神経システムの正体は“怠け者”です。これは動作をできる限り少ないエネルギー消費で行い、最小のエネルギーで済むように動きを微調整することさえしています」と、研究を主導するマックス・ドネラン教授はNBC系列の健康情報サイト「Today」の取材に応えている。

 外骨格型歩行アシスト装置を装着した実験も行なわれ、装置を調整して歩行に負荷をかけた状態にするとすぐさま歩き方に変化が生じ、最も省エネルギーで済む歩幅とスピードに短時間のうちに修正されたということだ。常にエネルギー消費を最小限度にしている人体の素晴らしさに感服する研究結果であるが、“ダイエット派”には確かにあまり嬉しくないかもしれない。ランニングやジムの運動に慣れれば慣れるほど、我々の身体は“省エネ”になりあまりカロリーを消費しなくなるからだ。例えば走り始めの頃に30分のランニングで燃やしていたカロリーが、走りに習熟するとで30分では消費できなくなってくるということである。

「運動で減量をしようとしている人々にはあまり良いニュースではありませんね。しかしもしアスリートなら、自分の身体が自然にとる動きをもっと信頼していいということになります」(マックス・ドネラン教授)

 身体に任せていると自然に省エネ歩行、省エネ走法になってしまうので、減量のためには意識的に歩幅を広くしたりスピードアップしなければならないということだ。“ウォーキング”の歩幅が広いのもこのためだろう。「水は低きに流れ、人は易きに流れる 」ということわざもあるように、人間の身体は元来、なるべく楽をするようにプログラムされていたのだ。したがって時に怠惰になることは人間にとってごく自然なことかもしれない。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2018年11月16日(金) 発売

DIME最新号の特別付録は「ゴルゴ13」のオリジナル万年筆!大特集は「2018年ベストヒットランキング」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ