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2018.03.05

創業百一年目を迎えるスバルが北米で愛される理由

昨年、創業から百年を迎え、自動車と航空宇宙事業におけるグローバルブランドとして成長を続けるスバル。無資格検査問題を経て、一時は信頼を失いかけ、現在は信頼回復に努めているが、同社ほど持ち主に愛されている自動車メーカーはなかなかない。同社の根底に流れるこだわりとその哲学の原点に迫る。

百一年目の創業

◎百一年目の決断

『レガシィ』『インプレッサ』など4輪駆動の乗用車で知られるスバルは自動車と航空機のメーカーだ。創業から百年を迎えた昨年、社名を「富士重工業」から「SUBARU(スバル)」に変え、新たなスタートを切った。近年は業績も順調で、例えば、2012年度の自動車販売台数は72万4000台。それが2017年度は107万台を計画。成熟した日本の自動車マーケットで、これほど伸びている自動車メーカーはスバルだけだ。

 しかし、昨年10月末、国の規定に反して無資格の従業員が新車を検査していたことがわかった。日産に続く不祥事だった。同社は国土交通省に9車種計約39万5000台のリコールを届け出て、好調な業績に水を差した。吉永泰之社長は自ら記者会見に出て、2時間20分にわたり、反省の弁を述べた。

「日本の自動車会社で最下位だけれど真面目で技術優先の会社」というイメージだったのが、このミスによって、消費者の信頼を損なったと言える。せっかくの創業百周年という節目に、気持ちがゆるんでいたとしか思えない。

 さて、往時の話になるが、同社は低迷していた時代が長かった。戦後、軽自動車『スバル360』で好調なスタートを切ったものの、その後はなかなか大きなヒットに恵まれず、日産と提携。その後、GMとも提携したが、GMが傾いて解消に至る。2005年からはトヨタと資本提携し、生産性を向上させた。その後、利益が出ていなかった軽自動車の自社生産から撤退、ユーザーに人気があり、かつ、利益率の高い北米マーケットへの集中を決めた。そんな思い切った決断が国内最下位メーカーだった同社を成長企業に変身させたのだ。

◎北米のディーラーで

 北米市場におけるスバルの存在感は大きい。同社の全販売台数107万台のうち、アメリカ、カナダのそれは72万台だ。ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW、アウディ、マツダ、三菱よりも売れている。

 また、日本国内ではトヨタ、日産、ホンダ、マツダの後塵を拝する地味なブランドとされているけれど、北米ではアウディ、BMWと並ぶプレミアムブランドとなっている。

 昨年の春、私はフィラデルフィアにあるスバル・オブ・アメリカの本社を訪ねた。その際、本社に近いニュージャージー州ランバートンのカーディーラー「ミラー・スバル」に立ち寄ったのだが、総支配人のメリッサ・ミラー氏は「アウディ、BMWからスバルに乗り換えるお客さまが目立ちます」と話した。

「スバルは売れない時期もありました。しかし、ふたつの要因で今は絶好調です。ひとつは『コンシューマー・リポート』の高評価です」

『コンシューマー・リポート』とは非営利団体コンシューマーズ・ユニオンが発行する雑誌で、企業の広告は載っていない。日本の『暮しの手帖』みたいな存在で、同誌で評価された商品は消費者から信頼される。

 特に自動車特集号は消費者の関心が高く、高評価を得たクルマの売れ行きは上昇する。2016年、スバルはアウディと並んで、最も評価が高いブランドとなった。

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