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社会に混乱をもたらすフェイクニュースは規制すべき?

2018.02.08

■フェイクニュースの影響は認知能力次第!?

 フェイクニュースに対する第三者効果はあくまでも主観的なものであり、本当にその人物がフェイクニュースに騙されない人物であるのかを直接証明するものにはならない。しかしながら最近の研究で、知的能力(認知能力)が高い人物においてはフェイクニュースの影響を受け難く、また一度は受けたにせよその後に修正する能力に優れていることが報告されている。

 ベルギー・ゲント大学の研究チームが昨年11月に学術ジャーナル「Intelligence」で発表した研究では、390人の参加者を募ってオンライン上で行なわれた実験の結果を報告している。


Pacific Standard」より

 実験では、参加者に架空の女性看護師である「ナタリー」についての人物評価をしてもらった。参加者の半分をコントロールグループにして、このナタリーは若い既婚者の女性看護師であるというあまり目立つところのない人物情報を提供し、全体的な印象や性格特性を推測して評価してもらった。

 残りの半数は実験対象となりナタリーのネガティブな人物情報が伝えられた。彼女は職務のかたわらで病院内の薬物を密かに盗んで転売しており、手にした現金を主に高級ブランドファッションの購入に宛てていたのだが、最近それが発覚して逮捕された旨を聞かされたのだ。そして参加者はこの犯罪者であるナタリーの人物像を評価した。

 この人物評価とは別に、参加者は性格特性を明らかにするテストや認知能力を測るテストを受けた。

 そして“犯罪者・ナタリー”を評価したほうのグループは、その後、実はナタリーの逮捕は根も葉もない誤報で、いわば“フェイクニュース”であったことを知らされたのだ。そしてコントロールグループに提供された人物情報のように実はごく普通の既婚女性看護師であることが伝えられた。

 その後再び汚名が晴れたナタリーの人物像が再評価されたのだが、認知能力が高い参加者はコントロールグループに近い人物評価をした一方、認知能力が低いグループでは“犯罪者・ナタリー”を評価した時の影響が明らかに残っていておおむね低い人物評価であったのだ。つまり認知機能の高い者はフェイクニュースをインプットしてもその後の修正と再評価が適切であるものの、認知能力が低い者はその後に情報が修正されたとしても最初に晒されたフェイクニュースの影響をより強く長く受けているということになる。

 超高齢化社会を迎えて認知症患者の増加が無視できない社会問題になっているが、今回の研究でこうしたいわば認知能力的弱者に“フェイクニュース”が深刻な影響をもたらす可能性が指摘されることになった。その意味では“フェイクニュース大賞”は毎年開催されたほうがいいのかもしれない!?

文/仲田しんじ

フリーライター。海外ニュースからゲーム情報、アダルトネタまで守備範囲は広い。つい放置しがちなツイッターは @nakata66shinji

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