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火星移住計画を本気で進める男、イーロン・マスクにみる新時代のリーダー像

2018.03.26

人類を2025年に火星に導くーー。そんな絵空事のような事業を着々と進めているのが、スペースXのイーロン・マスクCEO(46)だ。廉価版電気自動車『モデル3』を発売したテスラも率いる男のキーワードは「インターネット」と「持続可能なエネルギー」と「宇宙開発」。誰もなしえなかったことを実現しようとする稀代の経営者の素顔に迫った。

Elon Musk

Elon Musk

1971年、南アフリカ共和国出身。10歳の時にコンピューターを買い、プログラミングを独学。カナダに移住後、アメリカの大学に進む。米スタンフォード大学の大学院物理学博士課程に進学したが、起業のため2日で退学。この頃より、弟とオンラインコンテンツ出版ソフトを提供する会社を起業し、のちに2200万ドルで売却する。2002年にロケット企業「スペースX」創業。2004年に電気自動車メーカー「テスラ」、2006年に太陽光発電企業「ソーラーシティー」の会長就任。

◎ロケットの打ち上げコストを10分の1にする

「ことわざにもあるだろう。4度目の正直だって」

 2002年に宇宙事業ベンチャーのスペースXを起業して以来、ロケットの打ち上げに3度失敗。4度目の打ち上げで成功した時、イーロン・マスクは社員にこんな軽口を叩いたという。

「3度の失敗で生じた損失は約1億ドル(約110億円)。もしこの4度目の打ち上げで失敗していたら、財務状況から見て、スペースXは倒産していたでしょう」

 シリコンバレーの動静に精通し、マスク氏に関する著書を多数執筆する竹内一正氏はそう分析する。

「人類を2025年までに火星に導く」「ロケットを使った旅客輸送の実現」「人間の脳の思考をコンピューターに簡単に即つなげるようにする」……。

 まるでSF映画のような奇想天外とも思えるテクノロジーを次々と表明しているマスク氏。その事業の大きなターニングポイントとなったのが、2008年より成功を重ねる独自開発のロケットの打ち上げと、それに伴う宇宙事業市場の席巻だ。現在ではNASAから国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送も委託されている。同社がこれまでにNASAから獲得した金額は、計約50億ドル以上(約5500億円)と目される。

 マスク氏といえば、日本では電気自動車メーカー・テスラのCEOとして知られているが、太陽光発電や宇宙事業など様々な事業を手がけ、その総資産は200億ドル(約2兆2000億円)を超える。

 彼の足跡をたどってみよう。南アフリカ出身の彼はカナダからアメリカに渡り、シリコンバレーで起業。オンラインコンテンツ出版ソフト会社のほか、電子決済事業のXドットコム(後にペイパル社に)を設立する。これらの売却益を元手に2002年に創業したのが、スペースXだ。IT事業から宇宙事業進出という大胆な転換にあたり目玉にしたのが、カスタムメイドだったロケットの量産化によるコストの大幅縮小だった。コストは何と、従来の10分の1にするという目標をぶち上げたのだ。

「従来ロケットでは1段目と2段目のエンジンは構造も燃料も全く別、メーカーも別でコストが高くついた。だが、スペースXはエンジンも燃料タンクも自社で製造。さらに小型エンジンを9個束ねて大きな推進力を生み出す技術を生み出し、部品、燃料の共通化を進めた。また民生用で使う電子部品や加工技術を取り入れ、コストを9割カットすることに成功した」(竹内さん/以下「」内同)

 それ以上に仰天させられるのは、従来は使い捨てだった1段目ロケットを自律飛行させて着陸・再利用することに2015年に成功したことだ。マスク氏は、この〝再利用〟技術をさらに進め、将来的に「コストを従来の100分の1にする」と豪語する。

竹内一正さん
[お話を伺ったのは]
竹内一正さん

松下電器産業(現パナソニック)、アップルコンピュータ(現アップル)などを経て現在、シリコンバレーのハイテク事業に精通。近著に『イーロン・マスク 破壊者か創造神か』(朝日新聞出版)、『イーロン・マスク 世界をつくり変える男』(ダイヤモンド社)など。

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