
戌年の2018年はペットロボット元年となりそうだ。
その象徴的存在が『aibo』だ。飼い主との会話や触れ合いを個々の『aibo』のAIが学習して個性を育み、データをクラウド上のAIが集合知として蓄積し、『aibo』がさらに賢くなる。
どうしたら人に寄り添う存在になれるのか。ソニーは「予想しない行動をする」ことを挙げる。
「一般論として人間とロボットは、使う側、使われる側と主従がはっきりしていますが、『aibo』は、それを良い意味で裏切ります。また、本物の犬が家族の人間関係の中で自分のポジションを作るように、『aibo』も世話をしてくれる人、かまってくれる人などを学習し、唯一無二の性格に育ちます」(ソニー・AIロボティクスビジネスグループ統括部長・矢部雄平氏)
「飼い主」の気持ちを裏切るのは、バンダイが開発中の『ガンシェルジュ ハロ』も似ている。
「開発中の『ハロ』は、ガンダムについて語り合いたいな、と話しかけると、そんなことまで! というくらいよく話す。ただ、『東京の明日の天気は?』と聞いても『ソレ、ワカラナイ。ジブン デ シラベロ』とガンダムの話しかしません」(バンダイ新規事業室ゼネラルマネージャー・渡辺伸吾氏)
ところで、ペットロボットに「死」はあるのか。
「『aibo』の場合、物理的に壊れてしまった状態を「死」とするならありますが、性格や経験はクラウドに残るので、別の体で甦えります」(前出・矢部氏)
今までペットとの別れは避けられないものだったが、まるで魂の復活のようなことが起こるわけだ。今後は、蓄積されたデータの活用なども含め、ペットとの関係性にも大きな変化がありそうだ。
ソニー『aibo』19万8000円+9万円(利用料)
●生産中止から12年、戌年の1月11日に復活!
本体代とは別に利用料が必要。料金は一括払いだと9万円、月払いだと月々2980円の36か月払い。Wi-Fi接続がない環境でもLTEで通信可能な「aibo専用モバイル通信サービス」も用意。故障時に修理をお願いできる「ケアサポート」は3年で5万4000円。