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2018.01.31

「学生が何かを学んだという印象は感じない」ザリガニワークス流〝素顔のままの〟インターンシップ

■連載/あるあるビジネス処方箋

 前回と今回で、インターンシップを取り上げる。インターンシップは、企業や団体などが大学生や専門学校生などに就業体験の機会を提供する制度だ。現在は新卒の採用活動に熱心な大企業やベンチャー企業の活動が目立つ。それらの中には採用試験に直結するものがあり、疑問視する声がある。一方で、「採用とは一切無関係」と明言する会社もある。

 前回と今回は、独自路線を貫く会社の現場を取材することで、インターンシップの盲点を浮き彫りにしたい。


インターン シップの学生(渋谷区のオフィスにて)

■学生が何かを学んだという印象は、僕はあまり感じない。

 学生は取引差の会社での打ち合わせや2人が出演するショーや講演などに同行する。ただし、先方の会社などが学生の同行を承諾した場合のみとなる。

 通常、午前10時から午後5時までとなるが、「拘束」というほどの強制力はない。労働基準法などにもとづくいわゆる「労働」ではないので、賃金などは支給しない。武笠さんと坂本さんが業務命令や注意指導をすることはなく、学生がする「仕事」にノルマも目標も与えない。

 基本的には、学生は2人に同行するだけである。オフィスにいるときは、コレジャナイロボに色を塗る作業する。その間、テレビを観たり、2人や来客と話し合ったりもする。

「打ち合わせの時間に遅刻をした学生は、ひとりもいない。いたとしても、僕らはそのまま打ち合わせや講演に向かう。学生は、後からひとりで来ることになる。最低限の注意はしますが、本当に最低限ですね」(坂本さん)

「僕らこそが、遅刻をするかもしれない(苦笑)。僕がインターンシップの担当ということもあり、学生が会社に来る日はいつもと違い、定時に出社しなければなりません。遅れると、学生がドアの前で待つことになる。それがプレッシャーで、毎日寝る前に明日の朝、早く起きなきゃいけないと緊張している…(苦笑)」

 ある学生は、ザリガニワークスがプロデュースする「弾神 オドロッカー」のショーが開催された浅草の遊園地・花やしきにも同行した。ステージに上がり、スタッフと一緒に踊った。

 坂本さんは、学生の「ぎこちないながらも、何かを吸収しようとする熱心な姿勢」に圧倒されることがあると話す。

「僕が多摩美大にいた頃の学生とは意識がまるで違う。学生は就職を強く意識し、ここに来るわけではない。仕事ってどんなものか、どこにおもしろさや難しさがあるのか、興味津々に探している。学生が5日間で何かを学んだという印象は、僕はあまり感じない。

 何らかの学びがあればいいとは思っていますよ。ただ、僕らのところに来る学生は、押しつけで身につくようなことを学ぶためにここには来ていない。仕事の現場と、ありまのままの自分を照らし合わせて何か感じる。そんなあたりに、インターンシップのおもしろさはあるのかなと…」(坂本さん)

■保護者になったような思いで学生を支援している

 坂本さんは学生の姿で印象的なものとして、クライアント企業で企画について打ち合わせをする場を挙げる。学生が黙り込むことが多いという。

「話も見えないし、自分に権限があるのかも判断できない。それでも、期間中には極力、クライアントとの打ち合わせを入れるようにして学生を連れて行きます。いろんな現場があることを見せたい。クライアントがノッてくださるような場合は、その場で学生にアイデアを出させてプレゼンさせてみたりもします。まあ、ユルい感じですが…(笑)」。

 2人が製品や商品の企画をめぐり、意見が合わないために、オフィスの雰囲気がよくないときに学生は押し黙るという。

「学生含め、オフィスに3人しか居ないから気まずいでしょうが、仕事の一端だし、そういうのも当たり前に見せています。僕らのまじめなところも見てほしいですしね…(笑)」

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