
2017年秋に注目の3機種が出揃った、人工知能を搭載したスマートスピーカー。ひと足早く登場した『Clova WAVE』に加え、『Google Home』と『Amazon Echo』というグローバル企業の製品が相次いで日本に上陸。それぞれの製品の違いとは? この先に展開されるだろうテクノロジー&サービスと併せてチェックしよう。
◎アメリカではあっという間に家庭のインフラになった!
声による指示でデバイスが動くという「なじみのない操作方法」ゆえ、日本で普及するか疑問の声もあるスマートスピーカー。すでに大ヒットしているアメリカではどのように使われているのかを、ITジャーナリストの湯川鶴章さんに聞いた。
「当初、普及が疑問視されたのは、アメリカでも同様でした。ですが、2015年6月ぐらいから普及した『Amazon Echo』シリーズは推計で1000万台売れたといいます。これはスマートフォンの普及より速いペース。Amazonの製品ですから、買い物に使っている人も少なくありません。ただ、ほとんどのユーザーは、同社の会員制度と紐づいた音楽のストリーミング再生機として使っているようです」
さらにスマートスピーカーは家電なども音声で操作できる。『Amazon Echo』のスキル(アプリ)はアメリカでは2万種以上あり、何とクルマのエンジンもかけられるというから驚きだ。まずはスピーカーとして楽しみながら、さらなる進化を待ちたい。
■話しかけるだけで買い物もできる!
Amazon『Amazon Echo』直販価格1万1980円(税込み)
クラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa(アレクサ)」を搭載。7つのマイクとビームフォーミング技術、ノイズキャンセル機能により、雑音の多い場所でもユーザーの声を聞き取ることができる。音声で命令する際にはまず、「アレクサ」という言葉から話しかけ、続けてリクエストを出すと、対応する「スキル」で処理してくれる。なお、「スキル」はスマホで機能を拡張していける。日本での「スキル」は製品発表時で265種類。一方、アメリカでは2万以上のスキルがすでにあるとされ、今後も急増が予想される。日本での発売製品の違いは、スピーカーとしての性能やスマートホームハブ機能の有無などにより3種類。購入は招待制となっており、製品ページから招待メールをリクエストする必要がある。