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2018.01.27

株、不動産、物価、為替 、2018年の日本経済はどうなる?

株高や円安が進み、都心の地価も上昇。「バブル再来」とも言われる景気だが、これは2018年も続くのだろうか。そこで、エコノミストで元日銀審議委員の白井さゆりさんにお話を伺った。

《 東京オリンピック目前!景気が盛り上がるラストイヤーをどう過ごす?》

日本経済先読み講座

◎2018年も世界的な好景気は続く

 多くの企業が過去最高益を更新し、好景気のうちに2017年が終わった。

「今年は、昨年よりも世界の経済成長率は低下するものの、引き続き、良好な環境が続く見込みです。その理由は、アメリカでは大幅減税などによる景気浮揚効果が期待できるうえに、ヨーロッパでも景気回復が続くとされています。日本でも五輪特需がピークになり株高が進みそうです」

 2018年は東京オリンピック前で、公共投資や民間投資が盛り上がると白井さんは解説する。

「他の開催国の事例を見ると、建設は開催前の2年ほど前に大きく増加する傾向があるからです」

 それを証明するかのように、一部の都心では、依然、不動産価格の高値更新が続いている。

「この上昇傾向は2013年頃から始まりました。原因は日本銀行による『異次元緩和』(※)と、東京五輪開催決定にあります。不動産価格の上昇は、2つの好材料に支えられていますが、東京五輪が開催されてしまえば、そのうち1つの支援材料はなくなります」

 不動産を手放す動きが加速するのは、開催より少し前と見られており、開催年の2020年を待たずして、下落基調が鮮明化する可能性があるという。事実、2018年が売買利益を得られるラストチャンスと見る人も少なくない。

「直近の例を振り返ると、日本の不動産価格が底を打ったのは、2012年のこと。その前は2002年でした。こう見ると、日本の不動産価格は10年周期で底を打っているようにも見えます。ですから、人によっては東京五輪終了後の2022年には不動産価格が再び下がり、その後は上昇に転じるというシナリオを想定する向きもあるようです」

 好景気と言われても、給料が上がらないのはなぜなのだろうか?

「企業側に、今の業績は良くても将来は少子高齢化で国内市場は確実に縮小するという不安があるからです。加えて年金などの社会保険料も企業の負担額が増えています。ですから十分な賃金上昇が実現しないのが現実でしょう。これに業を煮やした政府が、賃上げに介入するという動きも出ています」

 一般庶民にとって厳しい時代を生き抜くヒントはあるのだろうか。

「『今が良ければいい』とか『他人まかせ』にしないことです。政策に興味を持ち、自分で判断し、間違っていると思えば選挙などを通じて働きかけること。その積み重ねが、社会が正しい方向に進んでいく原動力になるのです」

白井さゆりさん
慶應義塾大学教授

アジア開発銀行研究所客員研究員
白井さゆりさん
国際通貨基金(IMF)エコノミスト、日本銀行政策委員会審議委員ほか、多くの要職を経験。金融政策の最前線で活躍している。

『東京五輪後の日本経済』
『東京五輪後の日本経済』

小学館 1500円

※異次元緩和=物価上昇率2%の達成のため、日銀が国債などを大量購入する金融緩和政策のこと。

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