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課題は鼓動感?完全電動化へとシフトする二輪業界

2018.01.21

 このように、EVにハイブリッド、そして燃料電池車はすべて、「モーターサイクル」ではなく「スクーター」がベースとなっている。車体中央にエンジンを抱え、それがデザインのポイントにもなっているモーターサイクルは、やはり次世代バイクとしては存続しづらいのだろうか?


たしかに既存のネイキッドやネオレトロなどのデザインをそのままEVやハイブリッドに踏襲させるのは難しそうだ。しかし、たとえばスーパースポーツなどはどうだろう。

 上の写真は、マン島TTレースの「TT Zero」クラスに参戦している電動レーサー「神電(無限)」。「TT Zero」とはゼロエミッションバイク……つまり電動バイクによるレースで、2010年にスタートしており、無限レーシングは神電シリーズで毎年参戦しているのだ。

 写真を見ると、スタイリングはモーターサイクルそのもの。すでに8年以上も参戦しつづけており、得られた経験や技術が市販車にもフィードバックされるであろうことは想像に難くない。(無限レーシングを運営する株式会社M-TECはホンダと深いつながりがある)。近い将来、電気モーターを搭載したスーパースポーツが発売されるかも……。


カウルで車体を覆ったスーパースポーツだけでなく、新時代のネイキッドも期待大だ。たとえば2014年、ハーレーダビッドソンは突然、デモマシン・LIVEWIREを発表。メディアを中心に試乗をおこない、その完成度の高さに多くのジャーナリストが驚いた。しかも同社は2016年、「5年以内に電動バイクを市販化する」と明言しているのだ。その本気度に期待が高まる。

 しかし、LIVE WIREの発表は、EVが持つ「大きな壁」をも表したともいえる。その壁とは、LIVE WIREがハーレーダビッドソンのアイデンティティーともいうべきクルーザースタイルではなく、ロードスポーツとして発表されたということ。

 ハーレー各モデルに代表されるクルーザーの醍醐味は、威風堂々としたスタイリングとエンジンが発する「鼓動感」にある。絶対的なスピードではなく、五感に訴えかけるような鼓動とスピード感こそがハーレーの魅力のはず……。そう、基本的に「ON/OFF」で成り立つ電気モーターでは、この鼓動感を表現することが非常に難しいと予想できる。そしてこれこそが、EVバイク最大の壁……なのだと僕は思う。

 スピードはバイクの魅力のひとつだが、決してそれだけではない。エンジンの鼓動感を感じながら、トコトコと走るのも大きな魅力だ。実際に僕はヤマハ・SRを所有しているが、その魅力は当然、絶対スピードなんかではない。果たして、EVの乗り味は多くのライダーを満足させることができるのだろうか? バイクの未来はじつは速さや航続距離といった「性能」ではなく、「乗り味」というデジタルでは測りきれないモノに掛かっていると、僕は強く思うのだ。

取材・文/佐賀山敏行(さがやま・としゆき)

学生時代からのバイク好きが高じて、カスタムバイク専門誌やハーレー専門誌などの編集長を歴任。現在はヤマハSR400に特化したウェブマガジン「The SR Times」を運営する。ほかにも出版業界紙や金融・投資に関する記事執筆など、幅広いジャンルで活躍中。

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