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今、家を買うのは損?プロが予想する東京五輪後の不動産価格

2018.01.21

■東京五輪後の「不動産」に希望はあるのか?

2013年頃から始まった今回の不動産価格の上昇だが、白井氏の見解によれば、「異次元緩和」と「東京五輪開催」というふたつの好材料を失い、五輪開催前から下落に転じる可能性が濃厚だという。しかし、それは避けられない運命なのだろうか。

白井氏が言う。

「残念ながら、『異次元緩和』や『東京五輪開催』に代わるような不動産にとっての好材料が、現段階ではほとんど見出せません。日本では、ただでさえ空き家が多いにもかかわらず、今後は世帯数の減少を迎え、不動産の需要をさらに悪化させる方向へと働くことは確実です。また、東京五輪後には、選手村跡地などで、大量のマンション供給も予定されており、さらなる需要の悪化を招く恐れがあります。加えて、現在の個人によるアパート建設ブームのリスクが顕在化する可能性も、見過ごせません。ローン融資が焦げ付き、地方銀行などの不良債権問題が現実になる恐れもあります」

そうであれば、現在無理な投資を重ねている人は、自身の投資のリスクについて、あらためてじっくりと考えてみるべきだろう。いっぽう、これから不動産を購入したい向きにとっては、東京五輪開催前後にかけて起こると予想される不動産価格の下落を待って、購入すればいいとも思えるが、買い時はいつなのだろうか?

白井氏は続ける。

「直近の例をふりかえると、日本の不動産価格が底を打ったのは2012年で、その前は2002年のことでした。こう見ると、日本の不動産価格は10年周期で底を打っているように見えます。そこで、人によっては、東京五輪終了後の2022年に不動産価格は底を打ち、その後上昇に転じるというシナリオを想定する向きもあるようですが、それには何の根拠もなく憶測にすぎません。東京五輪後に、不動産にとっての好材料が現れなかったとすれば、空き家が多く、賃貸住宅の空室率が下がっていない現状では、長期にわたって不動産価格が下落し続けたとしても、不思議はないのです」

おそらく下落の可能性が濃厚だと言っても、不動産価格が、いつ、どこまで下がるかなど、誰にも分からないということだろう。いずれにせよ、「投資は自己責任」。売るにせよ買うにせよ、この金言を忘れてはならないだろう。

東京五輪開催前に浮かれる日本で生き残るためにはどうすればいいのか? 白井さゆり著『東京五輪後の日本経済』(小学館)では、不動産価格のみならず、株価や為替のゆくえや、金融危機の可能性など、「2020年東京五輪後の日本経済のゆくえ」について、元日銀審議委員の目線から解説している。
五輪開催の狂乱の後には闇が広がるのではないかと、誰もが心のなか、不安に思っている。日本経済の未来予想図が先取りできる本書は、こうした時代において、転ばぬ先の杖として参考になるはずだ。


『元日銀審議委員だから言える
東京五輪後の日本経済』
著/白井さゆり 1500円 小学館
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388570

取材・文/前川亜紀

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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