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【開発秘話】国内累計出荷本数1200万本を突破したサーモスの真空断熱ケータイマグ「JNLシリーズ」

2018.01.20

■量産に入る直前まで軽量化を追求したマレーシア工場の技術担当者

 しかしマグボトルの軽量化は、容易なことではない。構成するパーツが非常に少なく、取れる手段が限られるからだ。

 一番簡単な方法は、材料であるステンレスの厚さを薄くすること。つまり、材料を減らすことだ。

 しかし「薄くすぎると強度が犠牲になり、金属加工の難しさも増す」と樋田氏。万が一落としてしまったり握っただけで凹むほど薄くしたら、内筒と外筒が接触して両者の接触箇所から熱が外に逃げ、保温/保冷機能が維持できない。それに、溶接などの金属加工の難しさも増す。軽量化と同時に、強度と保温/保冷機能の維持も課題になった。

 そのために、開発では試行錯誤を重ねることになった。ステンレスの厚さを薄くしつつ、真空層の厚みを変えるなどして、強度と保温/保冷機能が維持できているかどうかの検証を繰り返した。「様々な条件の組み合わせから、最善の解決策を探していく。難解なパズルをやっているような感覚です」と樋田氏は開発時の様子を喩える。

 実際、『JMY』シリーズと『JNL』シリーズのカットモデルを比較すると、真空層の厚さは後者の方が薄く、ステンレスの厚さも近くで見ると、後者の方が薄いのがわかる。それに持ってみても、明らかに後者の方が軽く感じられたほど。強度と保温/保冷機能を犠牲にすることなく限界ギリギリまで攻めて軽量化したのが、カットモデルからも見て取れた。


『JMY』シリーズ(左)と『JNL』シリーズ(右)のカットモデル。『JNL』シリーズは『JMY』シリーズに比べ、両サイドの真空層が薄いだけでなく、材料であるステンレスも『JMY』シリーズより薄いことがわかる

 難解なパズルを解くかのような開発であったが、目標としていた15%ダウンは実現した。普通なら、ここから量産準備などに入るが、開発は目標をクリアしたことで終わりとならなかった。なぜなら、製造を担当するマレーシア工場の当時の技術担当者が、「まだできるはず」と強い熱意で軽量化をさらに追求したからであった。

「工場の技術担当者が、『もう少しできる』『もう少しやりたい』と量産に入る直前まで、試行錯誤を繰り返しました。その結果、目標より大幅な軽量化を実現することができました」と樋田氏。最終的には『JMY』シリーズより0.5Lで20%、0.35Lに至っては30%の軽量化を実現した。

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