●「つなぐ」または「身構えてもらう」言葉を活用
文と文をつなげ、「ひとつのストーリーとして文章が完成」するよう心掛ける。これがうまくできると、言葉で相手をリードすることが可能となる。
具体的には、「したがって」や「しかし」といった接続詞で、これから述べることは、前の文からつながっている、もしくは、今までの話が否定されるということが分かるようにする。
さらに、「残念なことに」や「幸いなことに」といった「身構えてもらう」言葉で、この後の内容がバッドニュースかグッドニュースかを予期させておく。
●「考えて(思って)います」の多用はNG
「~と考えています」、「~と思います」、「~と思われます」といった表現で終わる文章が多いと、相手には、あいまいで実体のない内容と受け取られかねない。
適宜、「~と推測します」、「~と予想しています」、「~と解釈しました」、「~と判断をしました」といった表現に言い換えるよう工夫しよう。
また、誤解を招く似たような表現に「検討しております」がある。これは相手に勝手な解釈の余地を与えて、トラブルの元になる。この表現は使わず、より具体性のある書き方にする。
●「今日」や「明日」でなく日付で表現
メールでは、「明日10時」でなく「25日の10時」と日付を用いる。これは、電話と違ってメールでは、相手が情報を知るタイミングが違うことが多いため。時に土日をまたいでのメールのやりとりでは要注意。
また、切羽詰まった締切りの日時を伝える内容では、相手がメールをいつ読むのかを想像して、文案を作るようにしたい。いの一番で読んでもらうため、タイトルに【〇日締切りでお願いします】といった文言を入れて、万全を期そう。
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。