●ドッグフードの分量を間違う
橋長氏は、「ドッグフードの量を間違っている飼い主さんも多いようです」と釘を刺す。ドッグフードの袋に表示の「1日当たり」の分量を「1回当たり」と勘違いし、食べさせ過ぎて肥満犬にしてしまう例も少なくないとか。
また、子犬のうちは元気で食べ盛りなので、可愛さからついつい多めに与えてしまいがちなのも問題だとしている。1歳までの食事量が多いと脂肪細胞が多くなり、太りやすくなって、生活習慣病のリスクも出てくるというから注意したい。
●ドッグフードを混ぜて与える
意外にも、種類の異なるドッグフードを混ぜて与えるのはNGだという。これは完全栄養のドッグフードを混ぜてしまうことで、完全であった栄養素のバランスが崩れてしまうから。
橋長氏は、「総合栄養食と記載されているものを、1種類だけ、表示の通りの量をあげることが大切」だとアドバイスしている。
●人間の食べ物を与える
飼い主が食事をしているときに犬が近寄ってきたら、皿にのっている食べ物をあげたくなるのは人情。しかし、これも犬にとって危険な行為になりうるのだという。
その理由は、「人間の食べ物の多くは、ワンちゃんの健康にとって害になる」から。人間は問題なくても、犬には命にかかわる食べ物もあるという。例えば、玉ねぎや長ねぎは、犬の赤血球を破壊し非常に危険。チョコレートは、犬にとって毒だとも。ミネラルウォーターは、尿石を引き起こすリスクがあるので、ふつうの水道水が好ましい。
もちろん、まったく無害な食べ物もあるが、できれば人間の食べ物は犬に与えないのが無難とのこと。
本書では、こうしたドッグフードのNGリストだけでなく、ドッグフードの正しい選び方など、長年の愛犬家でも目から鱗の情報が詰まっている。愛犬を末永く健康に育てる秘訣を知りたい人は、ぜひ一読しよう。
橋長誠司プロフィール
1962年生まれ。大学卒業後、ユニ・チャームや日本ヒルズなど、30年以上にわたりペットフード業界で活躍し、現在は株式会社ピーリンクの顧問。「ペットフードの日」の名づけ親もある。また、ドッグライフカウンセラーの資格を持ち、犬のしつけ方など、ペットオーナーに対してアドバイスも行う。
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。
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