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2018.01.08

【開発秘話】発売から1年で16万台売れたイワタニの焼肉専用グリル『やきまる』

■連載/ヒット商品開発秘話

 大好きな焼肉を家でも食べたいけど、煙が気になってやりづらい、といったことはないだろうか? 肉を焼くときに煙さえ出なければ……と思うこともしばしば。しかし、焼肉好きにとって朗報ともいえる画期的な商品がいま、好評を博している。岩谷産業の『やきまる』のことだ。

 2016年8月に発売された『やきまる』は、カセットガスを使った焼肉専用グリルで、最大の特徴は煙の発生を抑制すること。報道発表と同時に話題となり、発売開始と同時に生産が追いつかなる状態になった。2017年9月末時点で約16万台も売り上げている。

■煙の抑制と肉を美味しく焼くことの両立

 岩谷産業といえばカセットガスとカセットコンロでおなじみ。しかし、カセットガスを用いる焼肉グリルの歴史も古く、実は30年近く前から取り扱っている。

『やきまる』の開発には、2つの背景があった。そのうちの1つが、この焼肉グリルのモデルチェンジ。長年同じモデルを販売してきたこともあり、同社ではモデルチェンジするに当たり、画期的な機能を搭載することを検討していた。

 もう1つの背景は、カセットガスの用途拡大。カセットコンロが2011年の東日本大震災で大いに役に立ったことから、同社は2012年から本格的にカセットガスの用途拡大に乗り出す。その成果として、同年に発売したアウトドア用カセットコンロ『カセットフー 風まる』がヒット。これがきっかけになり、夏場に鍋物以外での使い道を拡大できないかを模索することにした。

「夏に鍋物以外で使うとしたら何があるのかを検討したら、焼肉に行き着きました」

 こう話すのは、カートリッジガス本部CS推進部長の岡本務氏。焼肉グリルのモデルチェンジを検討していたことも重なり、『やきまる』は開発されることになる。


岩谷産業
カートリッジガス本部
CS推進部長
岡本務氏

 だが、この時点ではまだ、明確な特徴を決めていない。まず、需要がどこにあるのかを探るべく、家で肉を焼くシーン振り返ってみることにした。

 注目したポイントは、昨今の住宅は気密性が高いこと。これまでの焼肉グリルを使い、気密性の高い住宅内で肉を焼くと、室内に煙が充満し、ニオイが服やカーテンに染み付く。また、脂の粒子が煙に乗って拡散し、部屋も汚れる。それに、同社のお客様相談室には、カセットガスを使うコンロ、グリル全般に対して、「煙は出ますか?」という問い合わせが増えているという現実もあった。

 以上のようなことから、家の中で焼肉の煙を出すことを避けたい人は非常に多いと推察できたことから、同社は煙の発生を抑える焼肉グリルに一定の需要があると判断した。

 煙の発生を抑制するには焼くときの温度を下げればいいが、焼肉グリルは肉が美味しく焼けなければ意味がない。しかし、低温で焼くと美味しくならない。それに、肉を焼くと出る煙には燻す効果もあり、美味しさが増す。美味しさから考えると、煙の発生を抑制することには問題があった。

「開発担当者の間では、『味を犠牲にしていいのか?』と議論になった」と振り返る岡本氏。しかし時代は変わり、煙は敬遠されつつある。時代の変化に対応するべく、『やきまる』では煙の発生を抑えることと、肉が美味しく焼けることの両立を目指した。

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