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2018.01.06

【開発秘話】発売から5か月で200万袋を売れたハウス食品『きわだちカレー』

■連載/ヒット商品開発秘話

 カレーライスはラーメンと並ぶ日本の国民食。とくに好きなのは、家でつくるカレーだろう。そのため、カレールウにも長年愛用しているものがあることも珍しくなく、市場は変動が起きにくいとされてきた。

 しかし、保守的なカレールウ市場で現在、発売と同時に売れ、大きな注目を集めているものがある。ハウス食品の『きわだちカレー』のことだ。

 2017年2月に発売された『きわだちカレー』は、ペーストタイプのカレールウ。複数の独自技術(特許出願中)を組み合わせて開発した「素材いきいき製法」を用いてつくられている。まず〈コクがきわだつ中辛〉と〈スパイスがきわだつ辛口〉の2種を発売した後、同年8月に〈果実感がきわだつマイルドタイプ〉を発売。発売から5か月で200万袋を売り上げている。

  

■「成熟家族世帯」をつなぎ止める

『きわだちカレー』誕生の背景には、カレールウ市場のある動向があった。それは、子育てを終え夫婦二人暮らしになると、家でカレーをつくる頻度が下がること。このような夫婦二人暮らし世帯を同社では「成熟家族世帯」と呼んでいるが、「成熟家族世帯」がカレールウに何を求めているのかを探ったところ、〈適量〉と〈上質な味〉というキーワードが浮かび上がってきた。開発を担当した事業戦略本部食品事業一部 チームマネージャーの萩原祐樹氏は、「カレールウ市場に『成熟家族世帯』をつなぎ止めるためにも、上質な美味しさを持った適量の商品というコンセプトの商品は必要でした」と振り返る。


ハウス食品
事業戦略本部
食品事業一部
チームマネージャー
萩原祐樹氏

 開発が本格化したのは2014年から。食の経験を積み舌が肥えている「成熟家族世帯」を唸らせることができる、突き抜けた美味しさを実現するために生かしたのが、8年ほど前から研究所で開発が先行していた「素材いきいき製法」であった。固形ルウよりペースト状にした方が溶かしやすい、といった観点から研究開発されていたが、『きわだちカレー』の味づくりの要に据えることにした。

「素材いきいき製法」を開発に生かすことにしたのは、ペーストだとみずみずしい旨味を持った原料の風味を生かし切ることができるためであった。しかし、水分の多い原料を使えば菌の繁殖は避けられず、殺菌が欠かせない。したがって、風味を損なわない低温での殺菌処理は不可欠であった。殺菌温度に加え、菌の繁殖を抑える温度、風味が損なわれない温度の最適値を見極めなければならず、それぞれを設定してみて一度つくり、時間をかけて制菌されているかどうかを検証しなければならなかった。

 低温殺菌でも風味が生かせるものとして活用したのが、「焙煎スパイスオイル」である。これは同社が独自に開発したもので、たっぷりの油でホールスパイスを炒めて香りを移した後、油とともにホールスパイスを粗く挽いたもの。インドカレーをつくる際に用いるスタータースパイスにヒントを得た。油に移った香りに加え、スパイスそのものの香りも生かすことで、封を開けたときの香り立ちを豊かなものにした。


「素材いきいき製法」のイメージ

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