
今、国産ミニバンの多くを占めるのがミドルサイズのボックス型ミニバン。ステップワゴン、ヴォクシー&ノア、セレナがその3大巨頭。しかし、セレナはS-HV(スマートシンプルハイブリッド)、ヴォクシー&ノアはプリウスα譲りの本格ストロングHVを採用。セレナのS-HVの実態が、本格HVではなくストロングアイドリングストップだとしても、ともにHVをうたうミニバンであり、ユーザーがそこに惹かれて当然である。
つまり、思い切った1.5Lダウンサイジングターボを搭載し、革新的なわくわくゲートを採用するステップワゴンだけがHVを持たなかったのである。しかし17年9月のマイナーチェンジを機に、ついにステップワゴンにもスポーツHV i-MMD採用のHVモデルが追加されることになった。ただし、エアログレードのスパーダにのみの設定だ。それはフリード用の1.5Lエンジン+モーターではなく、オデッセイと同じ2Lエンジン+モーターを採用したことからも分かる通り、ステップワゴンのHVは上質さ、上級指向の最上級グレードとして位置づけされているからだ。
何しろモーター出力は184ps、32.1kg-mと、82ps、21.1kg-mのヴォクシー&ノアHVを圧倒。またシステム出力もステップワゴンHVは215psと、ヴォクシー&ノアHVの136psを大きくしのぐのである。ちなみにセレナS-HVのモーター出力は2.6ps、4.9kg-mと微小であり、走行アシストはないに等しい。
その上でJC08モード燃費は25.0km/Lとクラス最高。ヴォクシー&ノアHVは23.8km/L。セレナS-HVはほぼガソリン車ゆえ17.2km/Lにとどまる。
マイナーチェンジされたステップワゴンのスパーダHVは、これまでのモデルにただオデッセイ譲りのHVシステムを移植しただけではない。
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