
はじめての挨拶で渡す名刺。実は「位置を少し変える」「サイズを少し調整する」だけで全く違う印象を与えることができます。そこで、グラフィックデザイナー/アートディレクターのニシグチアキノリ(A design)さんに、名刺が与える効果や作成時の注意点など、話を聞いてみました。
ホームページ:http://a-design.link
◎名刺づくりは、どこから決める?
名刺を作るにはいったいどこからはじめたらいいのでしょうか。
「名刺を制作するにあたり「何を訴えかけたいのか」「どんな情報を載せたいのか」「縦型にするのか横型にするのか」「片面印刷にするのか両面印刷にするのか」など、必要となる情報や形状を整理しながら、名刺全体のデザインを設計するところから始めていきます」
“与えたい印象”と“おおまかな配置”を考えると、スムーズに名刺づくりを進められそうです。どんな印象を与えたいか決めたら、カラーやフォントをそのイメージに合わせていきます。たとえば、「上品な印象を与えたい」「信頼できる印象を与えたい」「目立たせたい」場合は以下を参考にしてみるといいかもしれません。
■上品な印象を与えたい場合
・明朝体のフォントを使用する
・使用する色の数を減らす
・スペースを多めにとる
・光沢感のない紙を使用する
・質感のある紙を使用する
■信頼できる印象を与えたい場合
・青に近い色でまとめる
・折りたたみや型抜きのような奇をてらった形状のものではなく、通常サイズ(91×55mm)の名刺を使用する
・「上品な印象を与えたい場合」のポイントを流用することもできます
■目立たせたい場合
・背景を濃い色にして、使用する文字の色を白色にする(コントラストが強い配色にする)
・通常の名刺サイズ(91×55mm)とは異なったサイズにする
・名刺本体や渡し方にアイデア(ストーリー)を盛り込む
・変わった名刺ケースを使用する
また、名刺にロゴマークやイラストを入れたい場合は「表面を文字情報のみにして、裏面をロゴマーク(またはイラスト)のみにすると、表裏のメリハリがつきます」とニシグチさんは言います。