
斬新なサービスと商品展開が多くのファンの心をつかんでいるタカラトミー。ヒットの背景には、担当者自身もファンであるゆえの強いこだわりがあった。
大人も満足させる!『メタコレ スター・ウォーズ』&『トミカ スター・ウォーズ』
《Made by TAKARATOMYのこだわり》
累計商品数/『メタコレ スター・ウォーズ』計26種 『トミカ スター・ウォーズ』計52種
◎看板商品『トミカ』から誕生した人気ラインアップ
「弊社ではハズブロ社をはじめとした輸入商品も展開していますが、2015年公開の『フォースの覚醒』を機に、オリジナル商品の開発も改めてスタートしました。中でも最初に企画したのが『トミカ スター・ウォーズ』と『メタコレ スター・ウォーズ』です」
このように語るのは、タカラトミーの白井貴彦さん。
「得意な分野を生かし、日本市場に合った商品を展開していこうと考えたのがそもそもの狙いです。でも『トミカ』については、当初『何で空を飛ぶものに車輪が?』と指摘され、何十台ものトミカを持ってアメリカのルーカスフィルムに直接説明に行ったこともありました(笑)。現在はお客様の声も取り入れ、ビークル本体に車輪なしのモデルも展開し始めています」
一方の『メタコレ』は、丈夫で塗装も剥がれにくいトミカのダイキャスト製造技術を生かして誕生。
「ハズブロ社の『ベーシックフィギュア』は、机に並べるとそれなりにスペースを占有してしまう。そこで、コレクション性を備えつつ、日本の住環境にちょうどいい商品は何だろうと、約1年かけて検証しました。結果、トミカと同サイズの箱に入って、しかもたくさん並べられるダイキャスト製のフィギュアにしたんです」
両シリーズとも日本市場の特性をとらえ、高い支持を得ているが、同社では2018年3月にさらなる新シリーズをスタートさせる。それが『スター・ウォーズ/トランスフォーマー』だ。
「実は12年前、ハズブロ社が『スター・ウォーズ』とトランスフォーマーが融合した商品を作っているんですが、変形後のプロポーションは正直、微妙でした。弊社では長年『トランスフォーマー』の商品を手がけているし、また一方で、トミカと『スター・ウォーズ』のように2つのブランドを掛け合わせることはできないかと考えて作りました。ファンも40代以上はビークルが好きだったり、30代の人はフィギュアが大好きだったりと世代で好みが分かれますが、これなら両方の世代が楽しめますからね」
「ポイントは日本の市場に合うかどうか」
タカラトミー
Dキャラクター事業部 SW課
白井貴彦さん
1997年にハズブロ-ジャパンに入社し、販売権移行とともに転籍。長年、スター・ウォーズ商品に携わる。