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家計を改善したい人はモバイルバンキングから始めよう

2017.12.31

■連載/山崎俊輔のフィンテック入門

フィンテックについて、個人がいかにそのメリットを活かしていくか考えるシリーズ、今回のお題は「オンライントレード」です。オンラインでの取引、つまり株式取引等を行うネット証券の領域を取り上げてみたいと思います。

【フィンテック入門】オンライントレード、してないのならもったいない!

■オンライントレードはすでに成熟したフィンテックの成果のひとつ

 フィンテックの書籍を読んでもオンライントレードはほとんど取り上げられていないテーマです。それは、モバイルバンキングのように「先行したフィンテック」の成果だからです。

 オンライントレードは、機能もそこでできることもすでに成熟した領域にあります。むしろ、オンライントレードの「次」につながっているのが自動取引やAI取引、つまりロボアドバイザー等の世界なのです。

 もしあなたが資産形成を考えるとき、フィンテックの花形であるロボアドバイザーで投資をする以前に、オンライントレードの口座を作って、少額から普通に投資をしてみるほうが有意義です。それではフィンテックの視点からオンライントレードを考えてみましょう。

■インターネットで個人の投資がどれだけ有利になったか計り知れない

 オンライントレードの普及は、古くはファミコンと固定電話回線をつないで行なう野村證券のホームトレードに始まります。証券会社に電話をし、営業マンとコンタクトをし、営業マンに「これくらいの値段でこれくらいの時期に買っておいてくれ」というような曖昧な指示をだし、それが本当に効率的に成約されたか分からなかったのが、大昔の株式取引でした。日中の株価の値動きは個人がほとんど知る術はなく、証券会社の営業マンは圧倒的な情報格差をもって顧客とやりとりすることができたのです。

【フィンテック入門】オンライントレード、してないのならもったいない!
写真は2016年11月10日発売予定の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(予価5980円)

 最初のホームトレードでできることもその表示速度も、今から見れば本当に貧弱なものでしたが、わが家のテレビ画面に株価が出て、自分で好きな株を決められるというのは画期的なことでした。

 今は「投資情報」を営業サイドが独り占めすることはもうありません。証券会社以外にも、ネットで経済情報を公開するサイトは山ほどあるからです。それはネット証券のサービス拡充にとどまらず、Yahoo!ファイナンス等の無料マーケット情報の充実も貢献しています。一部の人が情報を握っている、という時代がどんどん終わりを告げているのです。

【フィンテック入門】オンライントレード、してないのならもったいない!

 そしてその通信速度も上昇し安定しました。筆者はオンライントレード黎明期に解説記事を何度も書いたことがありますが、「プロバイダーによって表示速度に遅延の恐れも」とか「回線種別によって接続の安定性に不安も」といった話題にかなりのページを割いていました。当時の良好な有線通信であっても、今どきの不安定なネット回線のほうが明らかに早い状態ほど、スピードは高まりました。

 そして、個人が自ら注文を出せるようになったこととシステムインフラが整ったことにより、詳細な注文を出すこともできるようになりました。「○円で買った株を、○円を超えたら自動的に売り注文に回して決済する」とか「○円よりも下がったら安値と見込んで買い注文を出す」というような様々な条件付きで注文できるようになりました。これもオンライントレードの大きな進化でした。

 こうした進化を通信システムの強化と健全な業者間競争が支えて、オンライントレードは成熟してきたのです。

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