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2017.12.31

BMWが全国のディーラーに〝ジーニアス〟を増員する理由

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 自動車ディーラーのショールームに足を運びたがらない顧客が増えている。昔は、クルマを買おうと思った人が最初に行うのがショールームに出掛けてカタログをもらうことだった。その時に、電話番号や住所を書かされて、後からセールスマンから電話が掛かってきたり、訪問を受けたりして購入につながるというパターンが多かった。

 まだ、個人情報についてナーバスになっていない時代だったし、個人情報という概念すら曖昧だった。雑誌の読者欄や文通コーナーには住所や電話番号が掲載されていたし、電話といえば固定電話しかなかったのだ。だが、携帯電話が出現して“掛かってきた電話に出ない”という行為が誕生し、ピンポーンと訪問してくるセールスマンに素直に解錠するお人好しもいなくなった。

 そういう時代が始まって、さらにインターネットでカタログをダウンロードできたり、詳しい情報をいつでもどこでもサイトから得られるようになると、ショールームに行く理由がなくなった。個人情報を渡さなければならず、買わないと帰してくれないんじゃないかと邪推する人だって現われている。

 昔はクルマを買う主導権を握っていたのは世帯主である父親か夫。あるいは、クルマ好きの息子たち。“機械モノ”だったから、男の役目だった。しかし、女性の社会進出が進んだり、独身の期間が長かったり、女性ドライバーが増えたりといった、様々な変化が世の中に起こって、女性がクルマ選びのイニシアチブを握る例が増えていっている。女性がクルマに求めるものは男性と一緒ではない。

 そんな女性がショールームにクルマを買いに行って、オトコ目線で延々とメカや性能の自慢、つまり大方の女性に関心がないようなことを延々と自慢されたらドン引きだ。知人のシングルマザーが日本メーカーのショールームに一台買うつもりで出掛けたら「今度はダンナさんといらっしゃって下さいね」と言われて激怒。その足で、同じメーカーの他のショールームで購入したという実話がある。

 そのセールスマンは、女性というのは専業主婦で、クルマ購入の主導権は夫が持っているものという先入観でしか対応できずに失敗してしまった。哀れな男だ。また、各社のホームページが充実し、情報量が豊富になったことで、客足が遠退いてしまう皮肉な現象は世界的に顕著だ。以前だったら、カタログをもらいにショールームを訪れ、実車に座り、場合によっては試乗も行ったりしていたが、今はサイト内に豊富に画像や動画、解説などがアップされているので、それらで満足してしまっている。

 そうした人がショールームで質問して答えが曖昧だったりしたら、信頼感どころか不信感しか芽生えて来ないだろう。ディーラー側にも課題がある。メーカーが次々と増やしてくる車種をすべて陳列できるショールームを持っていないのだ。同じメーカーなのに、Aというモデルとそれに近いBというモデルを比較できないばかりか、Aを置いてあるショールームからBを置いてあるショールームに移動しなければならない。これは買う気をなくす。

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