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2018.01.12

最新の「動物行動学」が教えてくれる犬の世界

■連載/ペットゥモロー通信

最新の「動物行動学」が教えてくれる犬の世界

犬と一緒に暮らしたいと思ったら、一度はぶつかるのが「しつけ」の問題でしょう。でも、大のワンコ好きだからこそ、よく聞くこんな教えにモヤモヤした方も少なくないと思うのです。

「犬には厳しく接しないといけない」
「犬は家族を順位付けする」
「飼い主は、主人として犬にナメられないようにしなければいけない……!」

確かに、彼らにやりたい放題やらせると家の中が大変なことになります。我が家の愛犬・小雪にも、だいぶ手を焼きました(詳しくはこちら)。


気を抜くと、お気に入りほどやられます……。

ただ、「主従関係を築くべき」とまで言われると、やっぱりちょっと違和感がありますよね。愛する家族の一員なのに……。そんなモヤモヤに応えてくれるのが、イギリスの動物学者ジョン・ブラッドショー博士の著書『犬はあなたをこう見ている――最新の動物行動学でわかる犬の心理』(河出書房新社)です。


ジョン・ブラッドショー/西田美緒子訳『犬はあなたをこう見ている――最新の動物行動学でわかる犬の心理』 

「犬は家族を順位付けする」の根拠は疑わしい?

ジョン・ブラッドショー博士は、自身も犬猫たちと暮らす愛犬・愛猫家。その著書には、多くの学者たちがあまり題材にしてこなかったペットとしての犬猫について、最新の動物行動学をもとにまとめられています。前回ご紹介した『猫的感覚――動物行動学が教えるネコの心理』(早川書房)も、猫を知る新たな視点を与えてくれるものでした。

『犬はあなたをこう見ている――最新の動物行動学でわかる犬の心理』では、従来の犬のしつけ方について、その根本となる前提が間違っていた可能性が指摘されています。いわゆる「順位付け」、犬には家族の中で自分がどの位置にいるかを見定める性質があり、人間を下に見るようになってしまうと危ないとされる説。その根拠となっている「犬の祖先はオオカミで、オオカミにはその群れの中で順位付けをする性質がある。だから犬も同じだ」という理屈について、多くの矛盾点が挙げられています。

まず、オオカミと犬は確かに親戚ではあるけれど、まったく違う進化を遂げてきた存在であること。そして、そもそもオオカミにも、「順位付け」をする性質がないのだそうです。そこには大きな誤解がありました。

オオカミは犬と違って一途な一夫一婦制だということが知られていますが、その夫婦を中心とした群れには、もっと家族的なつながりがあることがわかってきたのです。それなのに「順位付け」の説が生まれたのは、動物園などの不自然なオオカミの群れの中で起こっている事態を観察した結果。詳しくは、ぜひジョン・ブラッドショー博士の考察をじっくり読んでみてください。

犬は「小さな人間」ではない!

また、私たちの多くが誤解してしまうこととして、犬と人間はあくまでも違う生き物で、周りの世界の感じ方には大きな違いがあることも指摘されています。たとえば犬は、人の視覚よりもずっと嗅覚に頼ることが多いそう。まだ目もあまり見えず、耳も聞こえないほど生まれたての頃にも、私たちが想像する以上に嗅覚で感じていることが多いのかもしれないのです。

犬が人間に危険がないことを知り、恐怖を抱かないようになるには、生後3週間から10、11週くらいまでの間により多くの人に接することが重要だという研究結果もあります。動物園のオオカミが、飼育員には懐いてもその他の人間には一切懐かないのとは違い、犬は類似したものにも恐怖を抱かなくなるそう。その分、子供の頃に女性だけにしか触れあっていないと、男性に恐怖を抱いて吠え立てるといったことが起こってくるのです。他の多くの動物たちと比べても、犬は人間をはじめ、猫やその他の動物と友好関係を築くことができる資質を持っているようです。

生後8週間ほどで我が家に来た小雪ですが、確かに先住猫にもまったく恐怖を抱く様子はありませんでした。

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