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2017.12.28

Google、Amazonと真っ向勝負!AIプラットフォームへ乗り出したLINEの勝算

 LINEは10月、AI「Clova(クローバ)」を搭載するスマートスピーカー『Clova WAVE』を正式にリリースした。同時期にグーグルもスマホでおなじみのAI「Googleアシスタント」を搭載する『Google Home』の国内発売を開始。またアマゾンもAI「Alexa(アレクサ)」を搭載する『Amazon Echo』を年内に日本で発売する予定だ。

 スマートスピーカーを通して音声でやりとりができるクラウドAIは、IoT時代のキーテクノロジーとして今、最も注目されているもの。将来はこのAIにあらゆるコンテンツやサービス、機器がつながっていくと予想されている。

 米国で先行してきた「Googleアシスタント」や「Alexa」を迎え撃つ、LINE「Clova」に勝算はあるのか? 同社のClova事業責任者である舛田淳氏に話を聞いた。

舛田 淳氏

◎スマートスピーカーが人とIoTの距離を縮める

──そもそも、なぜLINEがスマートスピーカーを手がけることになったのでしょうか?

舛田氏「それは私たちがミッションとして掲げている『Closing the distance』に深く関わっています。LINEはもともと人と人との距離を縮めるところから始まって、人とコンテンツ、人とサービスの距離を縮めることに取り組んできました。

 これから先には人とモノ=IoTがあり、さらにその間をつなぐものとしてAIがあります。スマートフォンの上でサービスを提供しているLINEが、なぜスピーカーを作るのかと思われるかもしれませんが、それはスマートフォンの次のトレンドにも、きちんとLINEを対応させていきたいからです。

 メッセンジャーから始まってスマートポータルへと移行し、さらにスマートポータルを体感するためのAIやIoTへという流れは、私たちにとっては、ひとつのストーリーで全部つながっている。これからの10年でスマートフォン以上の大きなパラダイムシフトが起こるなら、私たちがそこにチャレンジをしないという選択肢はありません」

──自ら、クラウドAIのプラットフォームを立ち上げようと考えたのは、なぜですか?

舛田氏「確かにほかのプレーヤーさんが作るプラットフォームに、サービス事業者として乗るほうが効率的かもしれません。しかし、私たちは、自らプラットフォームを構築する決断をしました。今、起こっているのは、音声認識とか、画像認識とかモーションとかいったインターフェイスの変革です。

 あらゆるものがつながるIoTではこのインターフェイスがとても重要で、それを自分たちが思ったとおりに実現し、AIがどんどん学習できる環境を作るには、自らプラットフォーマーになるしかない。誰かが用意したAIの上でサービスが動くだけでは、思い描いているものが実現できないと考えたからです。

 例えばLINEは今、スマートフォンのiOSとAndroidでサービスを提供していますが、それぞれのプラットフォームにはルールがあり、サービスを提供するうえでは当然ながらそのルールによる制約を受けます。サービスの拡大範囲はここまでにしなければいけないとか、ネットとリアルをもっとシームレスにしたいけど難しいなど、正直なところ、もしルールがなかったらと思うケースもたくさんあります。

 一方で、AIやIoTの世界にはまだそうしたルールがなく、それを作るところからやっていかなければなりません。どんなルールになっていくのかわからないので、それはそれで大変ですが、チャレンジのしがいもあります」

◎様々なデバイスが「Clova」につながる世界を目指す

──今後ほかのAIプラットフォームに対して、LINEのサービスを提供する可能性はありますか?

舛田氏「そうですね。それは状況に応じてだと思いますが、サービス事業者として何もしないということでは、もちろんありません。あらゆる選択肢を持ちながら、どういう形であればより多くの方に私たちのサービスを使っていただけるかということを、考えながら進めていきたいと思います」

──自らプラットフォーマーを目指すというのは大きな決断だと思いますが、取り組んでみて何が一番難しかったですか?

舛田氏「すべてが難しいのですが、幸いにもグループの中にすでにいろんな技術があったので、比較的短い時間で漕ぎ出すことができました。実際にグループ内の技術を統合して、こういうものを作ろうとプロジェクトチームが立ち上がったのは昨年のことです。

 ハードウェアの開発は大きなチャレンジでした。自分たちでは作らないという選択肢もありましたが、今後『Clova』のSDK(※)を公開し、様々なハードウェアをそこへつないでもらうために、まずは自分たちで開発を経験する必要があると考えました。もちろん『Clova WAVE』はあくまでも最初の一歩で、スマートスピーカーに限らず、いろいろなデバイスが『Clova』につながっていくのが目指す世界だと思っています。

 今後追加する予定のコンテンツやサービスも同じで、まずはLINEのサービスを『Clova』から使えるようにつなぎ込んでいるのですが、これまで前例のない分野なので試行錯誤の連続です。それでもエコシステムを構築してマーケットを広げるためには、まず私たち自身が先頭に立ち、リスクをとってやらなければなりません」

「今後のためにまず自らハードを手がける必要があった」

「今後のためにまず自らハードを手がける必要があった」
LINE株式会社 取締役CSMO 舛田 淳氏

今やSNSの代名詞のひとつとなった「LINE」を、事業責任者として爆発的ヒットへ導いた。現在はClova事業などを担当。

※SDK=ソフトウェア開発キット。

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