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映像、写真の在り方を変える360度VRカメラ『Insta360 One』

2017.12.27

■仮想空間の中で何度でも撮影をやり直せる驚き

 動画撮影も可能な全天球カメラには、画像を安定させるための手振れ補正機能が入っている。一般のビデオカメラでも装備されている場合が多いが、特に全天球カメラでは、手振れ補正されていないとゴーグルを使ってVRムービーを見たときに確実に酔ってしまう。

 Insta 360 Oneには特に強力な6軸手振れ補正機能が組み込まれており、たとえば長い棒の先に本体を取り付けてビデオ撮影を行うと、ドローンで撮ったかのような滑らかな結果が得られる。普通はそれだけでも十分だが、この製品はテグスや一脚を付けて振り回しても安定した映像が撮れるほど安定した撮影が可能なので、その能力を活かし、撮影者を中心とする「バレットタイム撮影」ができるようにした。

 
バレットタイム撮影イメージ

 バレットタイム撮影とは、映画「マトリックス」の主人公ネオが銃撃戦の弾丸を避けるシーンで有名になった特殊技法のことで、超スローモーションで動く人物や弾の周囲をあたかもカメラが飛び回って撮影されたかのような映像を作り出すことができる。英語で弾丸を意味する"Bullet"(実際の発音は「ブレット」に近い)から、その名が付けられ、本来は数十台のカメラで異なる角度から撮影されたショットを合成するのだが、Insta 360 Oneではたった1台で、それに近いことが可能となるのだ(厳密には、バレットタイム撮影を実現するために、強力な手振れ補正機能を内蔵したというべきではある)。

 その秘密は、先の6軸手振れ補正機能と240コマ/秒の超スローモーションモードを組み合わせて360度撮影された動画データのうち、撮影者側の180度分のみを使うことにある。つまり、全天球カメラでありながら、あえて半球分のデータしか使わないという逆転の発想によって、新たな領域を切り拓いたといえる。

 また、フリーキャプチャー(日本語版では「自由編集」)機能を使うと、撮影済みの360度映像を再生しながら見たい方向にiPhoneを動かしたり、部分的に拡大縮小して、HDサイズの動画を記録することが可能だ。つまり、普通のビデオカメラで撮影した動画は撮り直しが効かないが、Insta 360 Oneのフリーキャプチャー機能を利用すれば、同じシーンを何度でも気の済むまで再撮影ができるのである。その意味で、この機能は「自由編集」というよりも「自由再撮影」と呼ぶほうが相応しい。

 これらの機能を利用して、外国人向けに大阪城の見どころを紹介するビデオと、タイのチェンマイにニマンヘマン通りのthink PARKを概観したビデオを制作してみたので、現実にどのような映像が撮れるのかを確認していただきたい。

 Insta 360 Oneには、もう1つ、360ビデオ内の特定の人物を枠で囲って指定すると、その動きをカメラが追いかけるようにフレーム内に収めた映像を自動生成できるスマートトラッキング機能もあり、とりあえず周囲のすべてを撮影しておけば、後から見せたいところを切り出して写真や動画にできるというビジョンをとことん追求している。

 今は特殊に思えても、これからの映像の在り方は、確実にこの方向に向かっていくはずであり、観光地などで撮影に気を取られて自分の目に感動を焼き付けることを忘れるような本末転倒な旅も過去のものとなっていくだろう。

(後編に続く)

文/大谷和利

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