
コミック『ちはやふる』が火付け役となったおかげで、競技かるた人口が増え、町おこしにかるたが活用されるなど、かるた人気が復活している。それにあわせて続々登場しているのが、変わり種のかるた。今回は、その中でも、特に斜め上度の高い4商品を紹介したい。
■『フォントかるた』
48枚の取り札はどれも、「愛のあるユニークで豊かな書体。」と同じ文言が記されているが、実はすべてフォント(書体)が異なっている。読み人がフォントの名称を読んで、そのフォントが使われている取り札を特定するという、最高ランクの難易度のかるた。
解説書には「フォント名だけで取れない時は、下の解説も読んでみましょう」と手引きがある。例えば、『秀英丸ゴシックB』の読み札には、「モリサワ/『秀英舎(現大日本印刷)』の活字書体を引き継いで開発された書体。クラシックでほのぼのとした印象の丸ゴシック体」とある。ここから参加者が「ほのぼの」とか「丸ゴシック」などを手掛かりに、これだと思う札を取るが、やはりインポッシブル感があるような。
『フォントかるた』の誕生は、デザイナーのせきねめぐみさんが、2017年のはじめ、内輪の新年会で遊ぶためプリンターで自作したのがきっかけ。Twitterで大反響があったため、フォントかるた制作チームが結成され、製品化へと結びついた。
ちなみに、拡張パックの『白』と『黒』も出ている(当面はゲームマーケットなどでの限定販売)。これにより、さらにフォント数を増やして「鬼」レベルまで難しくすることができるという。
■『ツッコミかるた』
両面に文言が書かれた「ツッコミカード」というものがあり、これが取り札の役目をなす。最初に白い面をおもてにして20枚をテーブルに置き、残りは黄色い面をおもてにしてテーブルの中央に積み重ねておく。読み札はない代わりに、黄色いカードに書かれたトークテーマをもとに、参加者は自由にトークを行う。その中で参加者は、好きなタイミングで「ボケ」ることができる。その「ボケ」とマッチするツッコミが書かれた取り札を皆で取り合う、というのが基本的なルール。
12月に開催されたアナログゲームの祭典『ゲームマーケット』で初お目見えし、その面白さから1週間で完売したという。想像以上に盛り上がれるとのことで好評が好評を呼び、増産が決定されたが、しばらくは品薄が続くほどの人気ぶり。