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雑談力がパフォーマンスを上げる?ビッグデータで読み解く「ムダ話」の価値

2017.12.20

■無駄と思われるコミュニケーションがもたらす効果

 このように雑談がビジネスにおいて有効に働くことは、すでに多くの人々によって提唱されている。そもそも、「無駄話は潤滑油の役割を果たす」といわれていることもあり、社員同士で一緒にランチを取ったり、終業後に飲みに出かけたりすることで、上司と部下の関係やチームの結束力を高め、仕事がスムーズにいくという考え方はどの会社でも見受けられる。

 そんな雑談など不要と思われるコミュニケーションがもたらす効果は、2010年のハーバードビジネススクールのTsedal B. Neely教授らの研究によって明らかになっている。それは、意図的に対面、メール、電話などの大量コミュニケーションをとる人は、そうでない人と比べると、よりスピーディーかつ円滑に仕事を進め、完了している傾向があるというのだ。そして教授は、大量のコミュニケーションは時間の無駄だと思っていた調査前と、考えを改めているという。むしろコミュニケーション量が、仕事のパフォーマンスに影響している事実があったのだ。積極的に誰とでも雑談をするように心がけるだけで、仕事の成果も変わってくると考えられる。

■集団の幸福度が生産性に直結する

雑談でパフォーマンスアップ!?ビッグデータ活用でわかった無駄話の価値

 2015年2月、日立ハイテクノロジーズは「ヒューマンビッグデータ」サービスにおいて測定する内容を追加したことを発表した。それは、集団の「幸福感(ハピネス)」を意味する「組織活性度」である。「高ハピネス」の場合、身体運動の持続時間に自然な“ゆらぎ”があるという。一方、「低ハピネス」だと“ゆらぎ”は不自然になるのだという。この基準で個人の活性度を定量化し、組織単位で集計することで組織活性度を算出するというものだ。

 日立評論の2015年6月に出されたレポート「ウエラブル技術による幸福感の計測」によれば、「人の幸福感はパフォーマンスに大きく影響することが報告されている」そうで、「幸福な人は、そうでない人に比べて営業の生産性は37%、クリエイティビティは300%も高い」というデータがあるという。

 そして、こうした幸福度の高い社員が多い組織ほど、利益が高いという報告もあるという。確かに幸せな人間ほどパフォーマンスがいいことは、なんとなく予測がつくが、その基準となるのが“ゆらぎ”だ。人とのコミュニケーション時はもちろん、歩行、うなずき、タイピングなどの微少な動きも関係するという。そして幸福感の高い人や集団のデータには、身体活動の静止と非静止の持続時間や割合が、自然なグラフとして表われるのだそうだ。

 もはや仕事の業績だけでは測れない、「社内活性度」そのものがもたらす多大なビジネスへの効果をここから知ることができる。ぜひ社内での雑談を、個人的な欲求を満たすためだけでなく、生産性の向上や社内活性度への貢献の意味合いとしても積極的に取り入れていきたいものである。

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取材・文/石原亜香利

※記事内のデータは取材時のものです。

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